2024年 4月 26日 (金)

在特会元幹部とのツーショットがネットに出回る 安倍晋三事務所「分かっていたら撮らなかった」

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   安倍晋三首相が5年前に、在日朝鮮人へのヘイトスピーチが問題になっている「在日特権を許さない市民の会(在特会)」の元幹部とツーショット写真を撮っていた。安倍事務所では、「一緒に撮った人物は、誰だかは分からない。分かっていたら、撮らなかったと思う」と説明、相手側も「単なる記念撮影だ」としており、在特会と首相との結びつきはないとみられる。

   ツーショット写真は、在特会の元関西支部長で、学習塾を大阪で経営している男性(62)のブログに2009年8月17日にアップされた。

「不特定多数の方と写真に撮ることはあります」

首相との結びつきは見られなかった
首相との結びつきは見られなかった

   安倍晋三氏は、何かの建物の入口前で、男性の横に立ってにっこりと微笑んでいる。写真の説明書きには、安倍氏が男性のことを「覚えてくれてました」とあった。

   ブログによると、自民党が野党に転落したこの年8月30日投開票の衆院選で、安倍首相が大阪7区の自民党候補を応援に来たときに撮ったという。ブログには、ほかに写真が5枚あり、候補の「勝手応援団」として男性らが前夜に徹夜して作ったという「歓迎 安倍晋三元総理大臣」の横断幕を掲げた写真も載っていた。ツーショット写真だけは、現在は削除されている。

   安倍内閣を巡っては、山谷えり子国家公安委員長が別の機会にこの男性らと写真に納まっていたことが分かったばかりだ。山谷氏は会見で、男性らが在特会の関係者だとは知らなかったと釈明したが、今回は、どうなのだろうか。

   安倍氏の国会事務所では、取材に対し、こう説明した。

「この男性が誰なのかは、分からないですね。政治家ですので、街頭演説などに行ったとき、不特定多数の方と写真に撮ることはあります。そのときに、身分提示してもらうまではしていません。ですから、すべてを把握するのは難しいと思います。在特会関係者の方から会うように言われたことはないですが、分かっていたら一緒に撮らなかったと思います」

   男性も、取材に応じ、安倍氏と写真を撮ったときの状況を次のように話した。

「男性のことではなく、横断幕を覚えていた」

「安倍さんが大阪7区の応援で来たとき、街頭演説後に安倍さんと撮影する列に並んで、ツーショット写真を撮りました。そこで、安倍さんが別の候補の応援で数か月前に大阪に来たとき、安倍ファンの女性30人と一緒に安倍さんを歓迎する横断幕を掲げたことを話すと、安倍さんは『もちろん覚えていますよ』と答えられました。私のことを覚えていたということではなく、横断幕があったことを覚えていたわけです。私が後にも先にも、安倍さんと話したのは、この10~15秒ぐらいです。ですから、安倍さんは、私が在特会にいたことなどお知りになるわけがありませんよ」

   男性の話では、2008年夏に関西支部長として在特会に入り、翌09年4月に解任される形で辞めているという。とすると、安倍晋三氏とツーショットを撮ったときは、メンバーではなかったことになる。

   大阪7区の候補についても、応援を依頼されたわけではなく、安倍氏の応援のために演説に行ったという。山谷えり子氏についても、教育問題の陳情に行くなどして10年ほどの付き合いがあるというが、山谷氏は男性が在特会にいたことを知らないと説明した。

   男性は、「ヘイトスピーチは、今までにやったことはありません。荒っぽい言動に違和感があったので、距離を置くようにしています」とも話す。ただ、「在日特権」については今でも批判的だといい、日本が嫌いな人については「朝鮮に帰れ」と言うことはあるとしている。

   ネット上では、在特会関係者が自民党議員の集会などに度々動員をかけていることが話題になっている。週刊誌でも、一部議員が在特会を支援組織と位置付けていると明かしたとも報じられている。しかし、議員が在特会関係者に働きかけているという証拠はない。

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