「dirty Korean beer」とは一体どんなビール 米大手紙支局長の翻訳は日本のイメージダウン狙ったのか

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   米大手紙ワシントンポストの東京支局長がツイッターに投稿したひと言が、物議をかもしている。「韓国屋台からのビール持ち込み禁止」の張り紙を自身で英訳したようだが、なぜか「dirty Korean beer」と書いたのだ。

   日本語を読む限り「dirty」という、韓国屋台にネガティブな印象を与える語句はない。ありもしない言葉をねつ造して、日本人がさも韓国を侮辱しているような印象をばらまく気か――。ツイッターには支局長への批判が相次いだ。

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「汚いビール」か、それともルール違反の強調か

   「渦中の人」となったのは、ワシントンポストのアンナ・フィフィールド東京支局長。ツイッターの自己紹介欄には、ニュージーランド出身で、日本と韓国事情を専門としているとある。2015年5月25日のツイートでは、飲食店に掲示されていたとみられる来店者向けの注意書きを撮影して掲載した。黄色い紙に「生ビール等、韓国屋台からのお持込みはご遠慮下さい。ご協力お願いします」と手書きされている。場所を含め店の詳細は不明だ。

   そのうえで支局長は、英文で「Don't bring your dirty Korean beer in here」と添えて投稿した。写真の和文を英訳したとみられるが、逆にこれを和訳すると「ここに『ダーティー』な韓国ビールを持ち込まないでください」と読める。多少意味合いが違っている印象だ。

   特に「dirty」を巡っては、英文を読んだ他のツイッターユーザーの間で議論が起きた。そのまま読めば「汚い韓国ビール」と受け取れるだろう。だが元となる和文には、そのような表現は見当たらない。発言には正確を期すべきジャーナリストが、なぜ書かれていない語句を英文に入れたのか。憶測や批判が、支局長には寄せられた。「dirtyなんて書いてない」という指摘に始まり、「注意書き」は日本語で韓国の悪口を言っていると英語でツイートして、読んだ人に「日本人は差別主義者」という印象を植え付けたいのかという怒りの声も複数あがった。

   半面、さすがにワシントンポストの記者がツイッターで軽率な発言はしないだろうとの意見もある。例えば「dirty money」は「不正な金」と訳す。推測だがこの場合も、韓国のビールが汚いという意味ではなく、店側がビールの持ち込みを禁じているので韓国屋台で購入したものは「不正なビール」、すなわちルール違反だという点を強調するために「dirty」を用いたのかもしれない。

   ただ、米国大学院卒で、現在日常業務で英語に接している複数人にたずねると、支局長が意図的に「dirty」を使ったのではという印象を口にした。「不正」という意味にしたいのなら、わざわざ「dirty」を用いなくても別の表現にすればよいだけ、との指摘だ。

「『dirty』という表現が不快だったとしたら申し訳ありません」

   フィフィールド支局長は、批判のツイートに返信している。「『dirty Korean beer』と書いたのはなぜか」との質問に、「大半は日本の屋台だったのに、韓国屋台が(注意書きで)指摘を受けていて驚いたから。どうして『ほかの屋台から食べ物を持ち込まないで』と言わないのか」と答えた。

   どうやら張り紙の内容が、数少ない韓国屋台だけを標的にしていたのは疑問だという主張らしい。皮肉を交えてこれを伝えようと、支局長は「dirty」という言葉を入れたに違いないと理解を示す人もいたが、多くは「もともと書いていなかった語句をねつ造した」と厳しい。

   その後支局長は「もし『dirty』という表現が不快だったとしたら申し訳ありません。ほんの冗談のつもりでした」と陳謝。続けて「私は真剣に日韓関係を心配しています。笑いごとではありません」とツイートした。一方で「実際は私、日本に関してソーシャルメディアを通じてポジティブな投稿もしているんですよ」と理解を求めていた。

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