2024年 4月 20日 (土)

佐野氏デザイン問題に押し寄せる波 「使用差し止め」訴訟、「法的手段」言及...

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   佐野研二郎氏(43)をめぐる模倣騒動は、ついに訴訟まで発展した。以前から疑惑が出ていた東京五輪エンブレムに続き、サントリーのトートバッグデザインも「元ネタ」とされるデザイナーが法的手段に言及したと報じられたのだ。

   トートバッグについては、佐野氏の事務所が「(スタッフが)第三者のデザインをトレースしていた」と発表。一連の騒動を謝罪したが、幕引きまではほど遠いようだ。

  • 佐野氏事務所は「謝罪文」を掲載(「MR_DESIGN」トップページ)
    佐野氏事務所は「謝罪文」を掲載(「MR_DESIGN」トップページ)
  • 佐野氏事務所は「謝罪文」を掲載(「MR_DESIGN」トップページ)

ベルギーのリエージュ劇場などが提訴

   五輪エンブレムについては2015年8月14日、デザインの盗用を主張するベルギーのリエージュ劇場と、デザイナーのオリビエ・ドビ氏が、国際オリンピック委員会(IOC)へ使用差し止めを求めて地元裁判所に提訴した。IOCや佐野氏はエンブレムのオリジナル性を主張していて、ドビ氏や劇場と真っ向から対決する格好だ。

   トートバッグ問題も尾を引いている。サントリーは13日、佐野氏の申し出により8つのデザインを取り下げると発表。続く14日深夜には、佐野氏の事務所が発注先デザイナーによる盗用を認める一方、あくまで「アートディレクターとしての管理不行き届き」として、個人応募の五輪エンブレムとは「制作過程を含めて全く異なる」と発表した。

   盗用されたデザイナーは、どう反応しているのか。民放テレビ各局は14日までに、米カリフォルニア州のジェフ・マクフェトリッジ氏を取材。特徴的な「泳ぐ女性」のイラストで知られるマクフェトリッジ氏は、トートバッグのデザインを見て「トレースされたように見えるね」(フジテレビ)、「責任は従業員でなく、すべて彼にある」(テレビ朝日)などとしたが、「デザイン業界では、他人の影響を受けながら作品を作っている」(日本テレビ)こともあり、法的手段には出ないと語った。

「もし盗作でお金をもうけていたのなら法的手段をとりたい」

   法的手段をにおわせたのは、米ジョージア州のベン・ザラコー氏だ。フジテレビは15日、ザラコー氏へのインタビューを伝えている。ザラコー氏は「BEACH」とかかれた佐野氏のデザインについて、約15年前に制作したものと「完全に一致」しているとし、「文字の間隔も、私があえて変えた文字の太さも同じ」と指摘。佐野氏に説明を求め、「もし佐野氏が盗作でお金をもうけていたのなら法的手段をとりたい」と発言した。

   ザラコー氏のものとされるFacebookページには、フジ取材スタッフの実名をあげた「A special thanks(特別な感謝)」が載せられている。ページには、今回話題になっている「赤地に白字の右向き矢印」だけでなく、正反対の「白地に赤字の左向き矢印」などの「BEACH」看板写真も投稿されていて、ザラコー氏の思い入れが伝わってくる。

   またページでは16日午前、佐野氏へ新しい五輪エンブレム作りに挑むよう求め、自身も17日(現地時間)までに自作エンブレムを公開すると予告した。「Let's be creative and original. Let the games begin!(創造的で独自性あるものにしましょう。ゲームをはじめましょう!)」と挑戦状をたたきつけているが、本気なのかアメリカンジョークなのかは、はっきりしない。

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