「私は日本人」は防衛策にならず 「十字軍」敵視テロが突きつける現実

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   バングラデシュ襲撃事件の現場となったレストランで、ある日本人男性は武装組織メンバーに向かってこう叫んだという。「I'm Japanese. Don't Shoot.(私は日本人です、撃たないで)」――。複数の大手紙が目撃談を報じている。

   事件をめぐっては、過激派組織IS(イスラム国)が犯行声明を出した。ISが標的としているのは、ISと敵対する「十字軍連合」と呼ぶ国々であり、日本もその1つに数えられている。ISによる犯行と確定したわけではないが、日本人7人の命が奪われたことで、改めてその事実を想起した人もいたようだ。

  • 現場周辺の様子(写真:ZUMA Press/アフロ)
    現場周辺の様子(写真:ZUMA Press/アフロ)

IS「すべての日本人が標的」

   事件は2016年7月1日夜(日本時間2日未明)、首都ダッカにあるレストランで発生した。武装組織が店内に侵入し、日本人8人を含む30余人を人質に立てこもった。翌朝に治安部隊が突入し、日本人男性1人を含む13人が救出されたが、人質20人が命を落とした。うち、7人が日本人だった。

   現場の目撃談を報じた、読売新聞などの記事によれば、ある日本人男性は武装組織のメンバーに対し、自身が日本人であることを繰り返し英語で強調したという。「撃たないで」とも懇願したが、店内に連れ込まれたそうだ。

   日本人では唯一、男性1人が救出されている。それが叫んでいた人物なのかどうかは現在(3日夕)のところ定かではない。ただ、仮に助かった人物だとしても、「日本人」だと主張しても人質の対象からは逃れられなかった形だ。

   ISが標的とする「十字軍」は、アメリカやイギリスなど主にキリスト教中心の欧米諸国を指している。一方で、非キリスト教国である日本も十字軍の一員とみなされている。ISは2015年1月、湯川遥菜さんと後藤健二さんが捕えられた日本人人質事件の際に公開したビデオの中で「日本は十字軍に参加した」との表現を使っていた。

   2015年2月には英字版機関誌「ダビク」の中で、日本のアフガニスタン支援に言及。

「キリスト教という異教徒でもなく、『平和主義』憲法があり、非常にアフガニスタンから離れているにも関わらず、日本は十字軍に参加した」

と非難した。また、安倍晋三首相の中東支援について触れて「すべての日本人が標的」とも主張した。

「今後は海外では日本人を強調しない方が良いかも」の声

   つい最近も、日本人が標的にされたとして注目を集める出来事があった。

   16年6月、ISを名乗る組織が世界各国4000人以上の個人情報を書いた名簿をネット上で公開し、名前の書かれた人々を直ちに殺害するよう支持者に呼びかけた。報道によれば、その中には約70人分の日本人の情報が含まれていた。

   名簿には間違いも多く、信憑性に欠けるものではあったそうだが、それでも「日本人は例外」――ではない、という事がうかがえる。

   今回、「日本人です」と口にした男性が、どんな効果を期待して主張したのかは分からないが、もし「非キリスト教国で平和憲法を持つ国だから」という意味だったとすれば、それはもはや通用しない、ということなのかもしれない。バングラデシュは親日的な国として知られており、そうした関係性を念頭に置いていた可能性もある。

   日本のネットユーザーの間でも反響が広がっており、「今後は海外では日本人を強調しない方が良いかも」「『私は日本人だ』は『私は異教徒だ』と同義」との声が上がっている。

   元外交官で評論家の孫崎享さんは7月2日深夜のツイッターで、「残念ながら日本人なら無害は過去の話」と指摘。ISが後藤さんを殺害した際に、安倍首相に対して「おまえの無謀な決断でこのナイフは(後藤)ケンジを殺すだけでなく、おまえの国民を場所を問わずに殺戮する」と警告した話を挙げた。

   一方、ISの警告と安倍首相の外交対応を関連付けて安倍政権を批判することに対しては、「(過激派の)思うつぼだ」との逆批判も以前からある。

   菅義偉官房長官は7月3日午前の記者会見で、死亡した日本人男女7人について、男性4人は80代、60代、50代、40代、30代、女性2人は40代と20代と明かした。今後の対応について、「バングラデシュについては一層の注意を改めて呼びかける」「全在外公館に邦人の安全確保に万全を期すよう指示した」と述べた。また、日本時間3日夕になって、AFPはバングラデシュの内相が、犯行は国内の過激派組織のメンバーで、ISの信奉者ではない、との見方を示したと報じた。

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