2024年 4月 26日 (金)

マクドナルドがポケモンGOとのコラボ発表 任天堂株は急落、材料出尽くし?

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   米国などで社会現象を引き起こし、日本でもリリースを待ち望む声が日に日に高まっている「ポケモンGO」。日本での配信を前に、急騰を続けてきたゲーム大手の任天堂株が2016年7月20日、急落した。一緒に急騰してきた関連銘柄のなかには、そろって値下がりするものも出た。

   一方、日本マクドナルドは20日に「ポケモンGO」とのコラボレーションを近々実施すると正式に発表。株式市場は、いまや「ポケモノミクス」なる造語まで生まれる「お祭り騒ぎ」状態で、なかには任天堂以上に株価が跳ね上がった銘柄まであり、個人投資家らは「ポケモンGO」関連の「銘柄さがし」に躍起になっている。しかし、20日とも噂された日本でのリリースが19時現在実現しておらず、株価としては「材料出尽くし」という見方もある。このまま、お祭りが続くのか、あるいは、後の祭りになるのか。

  • 「ポケモンGO」人気も、任天堂株が急落。「ひと息」ついたのか…
    「ポケモンGO」人気も、任天堂株が急落。「ひと息」ついたのか…
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2週間足らずで株価が2倍超に

   「ポケモンGO」は、任天堂とNiantic Labs、ポケモンカンパニーの共同開発によるスマートフォン向けの無料ゲーム。全地球測位システム(GPS)の位置情報を使って、さまざまな場所に出没するモンスターを捕まえたり、戦わせたりして遊べると、先行した米国などで爆発的な人気になっている。

   これを受けて、東京株式市場の任天堂株は、米国やオーストラリア、ニュージーランドの3か国で公開された7月6日の終値が1万4380円。それが連休明けの19日には3万1770円に達した。大型株とは思えないほどの、じつに2.2倍もの伸びだ。

   19日は一時、4920円高の3万2700円の年初来高値を付けており、時価総額で4兆円を超え、家庭用ゲーム機で競合するソニーを2年ぶりに上回ったほど。

   業績への貢献を期待した「買い」がさらに膨らみ、幅広い投資家層の資金が流れ込んでいて、売買代金は7036億円に達した。売買代金は東証1部全体の23%を占めるという、前代未聞の大商いが連日のように続いていた。

   その任天堂の株価は、7月20日に急落。この日の終値は前日比4005円で、12.61%も値下がりして、2万7765円で引けた。

   連日の株価急騰で、警戒感が強まったことや「利益確定売り」が出やすい状況になっていた。「ポケモンGO」の発売日は明らかにされず、焦らされたことで嫌気がさした個人投資家らもいたようだ。

過熱する「ポケモンGO」関連銘柄さがし

   「ポケモンGO」が押し上げた株価は、任天堂だけではない。7月19日付の会社四季報オンラインでは、「ポケモンGO」関連株として任天堂のほか、任天堂と共同でスマホゲームの開発・運営するディー・エヌ・エー(DeNA)や、子会社がポケモンのアニメを制作するイマジカ・ロボットホールデヂィングス(HD)、位置情報ゲームを手がけるモバイルファクトリー、AR(拡張現実)・VR(仮想現実)ソリューションのサイバネットシステムを取り上げている。

   DeNAは2015年3月に任天堂とスマートフォン向けのゲームアプリの共同開発・運営などで業務・資本提携を結んでいる。任天堂につれて株価が上昇。7月6日に2418円だった株価は19日には2779円と14.9%伸びていた。ただ、20日になると、任天堂の株価につられるように、前日比34円安の2734円に値下がりした。

   また、東証マザーズに上場するモバイルファクトリーの株価は、7月6日に2668円だった、19日には一時5180円の年初来高値まで急騰。終値も4000円を付けていたが、20日の終値は前日比350円安の3650円だった。

   一方、人気が衰えない関連銘柄もある。子会社のオー・エル・エムがポケモンのテレビや劇場版アニメを手がけていることを材料に、東証1部に上場するイマジカ・ロボットホールディングス株も過熱。2016年7月6日に474円だったイマジカ・ロボットHD株はストップ高を繰り返し、19日には903円、任天堂などが下落した20日も、終値は前日比26円高の929円と、8営業日で約2倍に急騰した。

   ほかにも、ポケモンの体験型施設を運営するサノヤスホールディングスや、「ポケモンGO」のプレーヤーが歩き回ることに着目。靴の消費量が増えると、運動靴大手のアキレスの株価も値上がり。2016年2月にNiantic Labsに出資した、フジテレビを傘下にもつフジ・メディア・ホールディングスも関連銘柄として注目されている。どれも株価は上昇傾向にある。

マクドナルド株は20日も上昇

   さらに、店舗で「ポケモンGO」で使えるアイテムをもらえたり、ユーザー同士が対戦したりできるようにするサービスを提供すると一部メディアに報じられた日本マクドナルドホールディングスも株価が急騰。14日に3000円台に乗せると、「ポケモンGO」との連携で「来店客数が大きく増える効果が見込める」との見方が広まり、その後も大きく続伸。19日には年初来高値の3740円を付け、終値は前日比160円高の3200円で引けた。20日も一時3650円まで上昇。終値は315円高の3515円で引けた。

   同社は20日19時30分、ポケモンGOとのコラボレーションを正式に発表し、「現在、サービススタート時のご不便がないよう、開発元が鋭意準備している」としたうえで、「環境が整い次第、速やかにコラボレーションの詳細を含め、ご報告させていただきます」としている。

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