「コロボックル物語」佐藤さとるさん死去 「思い出が消えるようで...」

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   「コロボックル物語」シリーズの作者で、日本のファンタジー小説の草分けとして知られる児童文学作家の佐藤さとる(本名・佐藤暁)さんが2017年2月9日、心不全のため死去していたことがわかった。88歳だった。2月17日、佐藤さんの長女がJ-CASTニュースの取材に明かした。

   1959年の作家デビュー以降、50年以上にわたって創作活動を続けた。世代を超えて愛された児童文学作家の訃報に、ネット上には「物語を楽しむことを教えて頂いた」「思い出が消えるようで残念」といった声が幅広い年代層のユーザーから相次いでいる。

  • コロボックル物語シリーズ第一作「だれも知らない小さな国」(講談社)
    コロボックル物語シリーズ第一作「だれも知らない小さな国」(講談社)

国際アンデルセン賞国内賞も受賞

   1928年、神奈川県横須賀市生まれ。学生時代から童話の創作を志し、大学卒業後の1950年に同人誌「豆の木」を創刊。その後、出版社に勤務しながら創作活動を続け、1959年に身長3センチほどの小人の世界を描いた「コロボックル物語」シリーズの第一作となる「だれも知らない小さな国」でデビューした。

   「だれも知らない...」では、毎日出版文化賞や国際アンデルセン賞国内賞などを受賞。その後も活発な創作活動を続け、「コロボックル物語」シリーズは24年の歳月をかけて完結。他の作品に、野間児童文芸賞を受賞した「おばあさんのひこうき」(1967年)、赤い鳥文学賞を受賞した「天狗(てんぐ)童子」(2006年)がある。

   晩年も定期的に新作を発表しており、2016年3月には自伝小説「コロボックルに出会うまで」が刊行されたばかりだった。佐藤さんの長女によれば、16年11月15日から体調が思わしくなくなり、入院していた。その後2月1日に自宅へ戻り、9日に亡くなったという。

有川浩さんが2014年から続編の執筆

   世代を超えて愛されるロングセラー作品を数多く生み出した作家の訃報に、ツイッターでは幅広い層のユーザーから、

「物語を楽しむことを教えて頂いた作家さんのひとり。涙が止まりません」
「佐藤さとるさん、小さい頃良く読みました。思い出が消えるようで残念です」
「コロボックルシリーズ大好きでした...本当に本当に大好きでした...」
「子供の頃、佐藤さんのお話にのめり込んでのめり込んで、現実とお話のなかのことが一緒くたになったものです。 本当にありがとうございました」

といった追悼の声が数多く出ている。

   なお、一度は完結した「コロボックル物語」だが、人気作家の有川浩(ひろ)さんが2014年に同シリーズの新作を発表。長女によれば、他作家による続編の執筆について、

「(佐藤さんは)最初は色々な作家に自由に書いてもらいと思っていたようですが、出来あがった作品を見た後に『やっぱり有川さんだけに書いてもらいたい』と意見を変えていました」

という。

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