「ゴルゴ13」から税金を取る方法

2011/12/ 6 11:00

   誰でも一度くらい、ゴルゴ13という名前を聞いたことがあるだろう。国籍本名年齢など一切不明の超一流スナイパーのコードネームだ。

   このゴルゴ氏だが、外見からすると、日本と何らかの関係がありそうだ。実際、たびたび日本を舞台に活躍しているらしい。となると、超一流の彼からも、なんとかして税金を取りたいものだ。個人情報一切不明のゴルゴ13から、税金を徴収することは可能だろうか。

所得税も社会保険料も払わない「美味しい仕事」

   ゴルゴは一件当たり数千万~数億円で仕事を引き受け、報酬はスイスの銀行口座に振り込まれることになっているという。もちろん、どこの国に対しても所得税は1円も払ってないし、日本で稼いだ金であっても源泉徴収はされていない。

「人殺して1億円稼ぎました」

なんてことは公には出来ないから、仕事の受注、納品、支払いまで含めて、一連のプロセスはすべて水面下で行われるのだ。

   では、相続税はどうだろう?ゴルゴの家族構成は今でも一切不明だが、一つだけ確実なことは、恐らく彼には親しい親族はいないという点だ。

   死亡直前になって誰かに贈与したり相続したりというシチュエーションは、ちょっと思いつかない。全部使い切るか、文字通り墓場まで持っていくのではないか。当たり前だが住所もないわけだから、年金や医療といった社会保険料も1円も払っていないだろう。

   というわけで、ゴルゴ自身は年収数億円はあると思われるけれども、経費を除けば、それはそっくりそのまま彼の可処分所得となっているはず。

   年収800万円のサラリーマンが、所得税と住民税と社会保険料もろもろで200マン近く負担していることを考えると、ゴルゴが何十年もこの仕事を続けている理由が良く分かるだろう。単純に美味しい仕事なのだ。

(続く)

城繁幸(じょう・しげゆき)

人事コンサルティング「Joe's Labo」代表。1973年生まれ。東京大学法学部卒業後、富士通入社。2004年独立。人事制度、採用等の各種雇用問題において、「若者の視点」を取り入れたユニークな意見を各種経済誌やメディアで発信し続けている。06年に出版した『若者はなぜ3年で辞めるのか?』は2、30代ビジネスパーソンの強い支持を受け、40万部を超えるベストセラーに。08年発売の続編『3年で辞めた若者はどこへ行ったのか-アウトサイダーの時代』も15万部を越えるヒット。ブログ:Joe's Labo
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