2024年 4月 16日 (火)

東京中央郵便局「残せ」バトル 焦点は「文化」か「政治」か

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   <テレビウォッチ>かんぽの宿で日本郵政に文句をつけた鳩山総務相が、こんどは東京中央郵便局の建て替えに待ったをかけた。きのう(3月2日)の視察では、車を降りるなり、「おい、これ何だ。壊れてるじゃないか。だれだ壊したのは」

なんで今になって?

   東京駅前の一等地にある東京中央郵便局は、2011年までに38階建ての高層ビル(JPタワー)になる計画で、すでに工事が始まっている。このビルは昭和6年(1931年)の建築で、モダニズムの代表例として文化財級ともいわれたため、外面だけは残す設計になったいきさつがある。

   ところが、鳩山大臣は先週金曜日の衆院予算委で、「重要文化財の価値があるものをなくすのは、トキを焼き鳥にして食っちゃうような話です」とやった。ご本人は「私の権限があるかはわからない」というのだが、日本郵政の株は100%国が持っているから、という理屈らしい。

   確かに文化庁は「残すべき価値あり」としていたが、実は文化財指定はされていない。また、「形が変わったら指定はない」といっていたのだが、日本郵政は、都市計画決定権がある東京都には、「高層化しても指定の可能性あり」と伝えていたらしい。

   日本郵政は、一等地の価値を生かして、隣の丸ビル、新丸ビルなどと同様の多目的ビルにして年間100億円の収入を見込んでいた。郵政4分社のなかで一番経営が不安定な郵便局(株)としては、起死回生ともいえる計画だ。

   しかも工事は始まってしまっている。工費919億円。今これを中止となると、建設会社への賠償も出てくる。大臣が持ち出したのは文化財という別の概念だ。このままでは折り合いがつきそうにない。

   小倉智昭は、「鳩山さんはずっと文京区にお住まいでしょ。中央郵便局がどういう建物かはご存じだと思う。なんで今になってこういう話が出てきたのか。大臣が代わるたびに混乱していていいのか。最初に反対すべきじゃないか」と、これはその通りだろう。かんぽの宿にしたって、前の大臣がOKしていたのだろうから。

   竹田圭吾は、「日本郵政が自分で建てたビルじゃない。それを建て直すについて、文化庁の意向などをきちんと受け止めずに、都合がいいようにやっていたふしがある。となると、監督官庁が動くのもやむをえないのではないか」

   鳩山大臣はどうも、「文化財だ」と思いこんでいたらしいが、本当にトキの話を持ち出すほどの建物なのか。文化庁にしても、先の展望があるわけでもあるまい。東京駅前に骨とう品を置いてどうする?

文   ヤンヤン| 似顔絵 池田マコト
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