2024年 4月 18日 (木)

「ソフト闇金」にしゃぶられ風俗に駆け込むフツーの主婦たち

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   借金地獄に陥り、やむにやまれず派遣型風俗店に勤めるごく普通の主婦が増えているという。原因は昨年6月(2010年)から施行された改正貸金業法。一家の食い扶持を得るため、娘が苦界に身を沈めたのは昔の話とばかりは言っていられない似たような話である。

   「スパモニ」は規制強化の抜け穴として、新たな「ソフト闇金」と称する闇金が横行、主婦がいかがわしい風俗店に身を置かざるを得ない実態を取り上げた。

改正貸金業法で生活費補填できず

   都内の雑居ビルの一室にある派遣型風俗店事務所。ここで待機するこの主婦(38)も、5か月前までは風俗店には無縁の2人の子を持つ普通の母親だった。10年前に夫を病気で亡くし、飲食店の正社員として女手一つで2人の子供を育ててきたが、4年前に飲食店が倒産。以来、パートなどの仕事をしながら、一時的な生活費の補てんにクレジットカードのキャッシングなどの借金をしながらやり繰りしてきた。

   そこへ突然の改正貸金業法の施行。パートの仕事もなくなり5か月前から派遣型風俗店で働き始めた。主婦は「子供たちを食べさせていかねばならないし、借金も返さないといけないし…。最初は抵抗があったが、だんだん慣れてきた」という。

   改正貸金業法は多重債務を減らす目的で、クレジット会社のキャッシングや消費者金融からの借り入れの上限を年収の3分の1に制限。収入のない主婦が借り入れる場合は、夫の同意書か年収証明書が必要となる。

   件の派遣型風俗店従業員は、「改正貸金業法が施行された昨年夏以降、面接に来る奥さんが増えましたね。在籍者は100人近くいて、大半が主婦で家族持ちです」

返済が滞れば態度一変

   こうした主婦の窮状につけ込んだ新手の「ソフト闇金」といわれる業者も増えている。「法改正されてうれしいですよ」とうそぶく闇金業者の手口は、「悩みを聞いてやったり、取りたての口調も優しく接し、怒鳴ったり脅したりしないソフトムードで接する」のだという。しかし、しょせんは闇金業者。法外な金利で取り立て、返済が滞れば態度をガラリと変えるのは昔と同じ。

   山口一臣(「週刊朝日」編集長)が法改正に携わった政・官関係者を厳しく批判する。

「規制強化することによって闇が広がる典型。こういう法改正に携わった人たちは、消費者金融など絶対利用しない人たちで、机上で考え、規制すればいいだろうという発想でやった」

   闇金トラブルは司法書士事務所などに相談すれば一時的な解決策はあるが、生活苦という基本的な解消にはならない。行き着く先はやはり派遣型風俗店というわけだ。

文   モンブラン| 似顔絵 池田マコト
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