2024年 4月 26日 (金)

大阪市長選・橋下有利で「週刊文春」「週刊新潮」八つ当たり気味

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大阪人アンケート「橋下54票対平松42票」

   さて、「週刊文春」、新潮が報じた橋下徹の出自報道に対して、ポストが「橋下徹『抹殺キャンペーン』の暗黒」で、度が過ぎると批判している。両誌は橋下の父親が同和出身で暴力団組員だったこと、橋下が小学2年生のときに自殺していることなどを報じたが、こうしたやり方は「集団リンチ」(ポスト)のようで「立派な差別、人権侵害」(同)だとし、橋下が権力者だから許されるという考え方はおかしいと噛みついている。

   AERAは「『同和と実父』報道に反論」で、橋下のツイッターによる反論を載せているが、その中でこういっている。

「今回の報道で俺のことをどう言おうが構わんが、お前らの論法でいけば、俺の子供にまでその血脈は流れるという寸法だ。これは許さん。今の日本のルールの中で、この主張だけは許さん。バカ文春、バカ新潮、反論してこい。俺に不祥事があれば子どもがいても報じろ。俺の生い立ちも報じろ」

   現代は大阪人100人に緊急アンケートをして、この出自報道が市長選にどういう影響を与えたかを調査している。それによると橋下54票、平松邦夫42票で、少し前のような勢いはやや減じたが橋下有利は変わらないとしている。

   「サンデー毎日」も3人の政治評論家、選挙プランナーに予測させている。2人は橋下有利だが、1人は共産党が候補を出すことを断念したことで約10万票が平松へ流れる可能性があると、平松リードと見る。

   今週も文春は巻頭で「橋下徹の『逆襲』!」と特筆大書しているが、中を読むと、いくら批判しても橋下有利は覆らず、やや八つ当たり気味で迫力がない。新潮は文春と同じネタだが、3ページとトーンダウン。中学時代の同級生に政治資金のためのパーティ券を斡旋してもらったが、そのあと1年余の間に、その同級生が代表取締役を務めていた建設会社が、大阪府の公共工事を5件も受注していたのはおかしいと、共産党府議団が橋下に公開質問状を送ると発表した件を問題にしている。これが「バカ新潮の血脈論は、公衆便所の落書きと同じだ」と橋下にツイッターで書かれたことへの返答のようだが、これも迫力不足。

   ところで、ポストのいっているように、橋下のプライバシーを書くことは、人権侵害なのだろうか。現代で吹田市在住の作家・高村薫がこう発言している。

「橋下氏は知事在職時代に府議会で『私はいわゆる同和地区で育ちました』と発言しています。首長が発言した以上、そこには政治的な意味が発生します。ですから、週刊誌が彼の出自について指摘すること自体は、なんら問題のあることではないと考えます。橋下氏の反応は過剰ではないでしょうか」

   私も同感である。政を行う人間は公人である。公人のプライバシーは制限されるというのが私の考えである。橋下の、自分には子どもがいるという反論はわからないでもないが、大方の人間には肉親もいれば妻子もいる。彼のいい分を認めれば、そうしたことはまったく書けないということになってしまう。ともあれ、めでたく橋下大阪市長が誕生したら、新潮、文春の編集長と公開討論をやったらどうだろうか。

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