舟木一夫「思い出のメロディー」特別扱い―「高校三年生」で救われた辛酸人生

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「第44回・思い出のメロディー」(NHK総合)2012年8月18日19時30分~

   舟木一夫が10年ぶりで出演した。以前、「BS日本のうた」に出た時に、次は地上波の当番組に呼ばれるぞと思っていたら案の定、3曲も歌う特別扱いだった。長い間この局が舟木に冷ややかだったのは、不遇な時代の自殺未遂が多分関係しているのだろう。局員の不祥事は必死で隠そうとするくせに、他者については聖人君子ぶりを要求するヘンな組織で、古くは美空ひばりの例でもわかる。
   今年の春、筆者は舟木一夫の半生記を纏めた本を恵贈された。ファンでも何でもないので知らなかったが、彼は母親が9人も変わったり、親代わりで愛した腹違いの弟を事故で亡くしたり、極貧の借家時代があったり、有為転変世のならいとはいえ、苦労したらしい。それでも、67歳にもなって姿はよく、明るく爽やか、歌唱力も衰えていない。国民の愛唱歌「高校三年生」に救われたとも言える。
   司会は市川猿之助と黒崎めぐみアナで、今回は割に上手い歌手を揃えていたし、英語交じりのわけがわからん歌詞に、歌唱力の無さをダンスで誤魔化す下手くそ歌手が少なくてよかった。83歳の安藤まり子が「花の素顔」を朗々と歌ったのはあっぱれだが、YouTubeに投稿した副産物という気がしないでもない。作詞の西条八十と作曲の服部良一、他に作詞の丘灯至夫、阿久悠ら、思えば昔の作り手は素晴らしい詩を書き曲を付けた。当夜、徹底的にひばり演歌がリストに上がらなかったのは加藤社長とトラブルでもあったのか。

(黄蘭)

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