ローマ法王選出「コンクラーベ」舞台裏―妨害電波出して携帯・パソコン禁止
次のローマ法王(266代)を選出する選挙「コンクラーベ」が始まった。最初の投票は日本時間のけさ13日(2013年3月)1時頃から始まり、サンピエトロ広場を埋めた群衆が固唾を飲んで見守る中、3時40分ごろに煙突から煙が出た。煙の色は黒。つまり決まらなかった。
枢機卿115人の3分の2の支持得るまで延々と投票
ローマ法王は世界12億人のカトリックの最高位で、今回の選挙は枢機卿による未成年者への性的虐待や法王庁の内部文書流出などスキャンダルが続く中、ベネディクト16世が生前退位という異例自体を受けてのものだ。有力候補はイタリアのアンジェロ・スコラ枢機卿(71)、カナダのマルク・ウェレット枢機卿(68)、ブラジルのオジロ・シェレル枢機卿(63)、ガーナのピーター・タークソン枢機卿(64)は黒人だ。ヨーロッパ以外からとなると約1300 年ぶり、黒人なら史上初となる。
「コンクラーベ」とは「カギがかかる部屋」という意味で、投票権がある枢機卿がシスティーナ礼拝堂にこもって外界から遮断され、カギのかかった部屋で行われるので、こう呼ばれている。今回参加は115人だ。
法王に選ばれるには、枢機卿の3分の2の支持を得なければならず、そこに至るまで投票が繰り返される。投票結果は公表されず、投票用紙はわらとともにストーブで焼かれる。その煙が黒ければ「未だ決まらず」、白ければ「新法王の誕生」となる。煙の色をはっきりとさせるために、薬品も加えられるという。
投票は13、14両日、いずれも午前2回、午後2回行われ、決まらない時は15日を休んで次は16日に7回、以後休みをはさんで1日7回投票が計30回まで続く。それでも決まらないと、上位2人の決選投票となるのだそうだ。