2024年 4月 19日 (金)

出張族ご愛用アパホテルが1泊3万円!?「客はいる。嫌なら他のホテルを」客商売と思えぬ開き直り

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   アパホテルというホテルがあるのは知っている。安く泊まれるそうだが、私は利用したことはない。派手な女性社長がCMに登場するのを見たことはあるが、泊まる気の起きないホテルである。だが、シングル1泊の値段が7000円と思い切った格安値段を打ち出したことで注目され、サウナや大浴場を併設することでサラリーマンの味方というイメージがウリになり、定宿にしている人も多かったと『週刊現代』がいっている。

   そのアパが様変わりしてきたという。急な出張で東京に来た人が泊まろうと入った新橋のアパで、普段は1泊1万円程度なのが「明日は雪が降るから」という理由で3万円といわれたのだ。

   私にも経験がある。社の出張では1泊6~7000円しか出ない。できるだけ安いビジネスホテルに泊まって少しカネを浮かせ、居酒屋で酒を飲むのが楽しみだった。そうしたサラリーマンのためのホテルがなぜ? 週刊現代も「アパはおかしい」と憤っている。

   大都市や観光地のホテルが値上がりしているのはたしかである。中国からの観光客が大挙して訪れることがそれに拍車をかけている。それにしても、ビジネスホテルが3万円では帝国ホテルやニューオータニの部屋をネットで予約したほうが安いのではないか。しかも、社長の夫の元谷外志雄グループ代表のこのいい方が客商売とは思えないのである。「需要の変動に合わせて価格の上げ下げをするのは欧米のホテルでは当然のことです」

   週刊現代がこのままではサラリーマンの出張手当ではアパには泊まれないというと、「他のホテルをお使いになればいいですよ」といい放ち、「わざわざ都心に泊まらなくても、電車で20~30分の近郊まで行けば手頃な値段で泊まることができます」と続ける。「現状でも日本のホテルは総じて価格が安い。ウチは各ホテルの定価の1・8倍を上限に支配人に価格を設定する裁量を認めています。他の国ではオリンピックの時期なら5倍、10倍になってもおかしくない」(元谷氏)

   資本主義の原則に則した値付けをうちがやっているだけのことだというのである。週刊現代ならずとも「強引な値上げで一般サラリーマンに嫌われたことを、後悔する日が来なければいいが」と思う。

「逆オイルショック」が世界を襲う!株価急落は実体経済の先取り

   株の下落が止まらない。私は株には詳しくないが、年初来こんなに連続して下がることは戦後初めてという。アベノミクスが失敗という程度の問題ではなく、根本的なところの何かがおかしくなってきているのではないか。週刊文春は「アベノミクス『逆噴射』で夏のボーナスが危ない」というが、ボーナスどころの騒ぎではない。

   アベノミクスは「未曾有の金融緩和・円安・株高・外国人頼みの消費」だったわけだが、金融緩和には限界があるとメッキが剥がれ、中国人観光客の数も中国経済の悪化で減ってきている。それに加えて、株暴落の最大の原因は「天然資源価格の暴落」だというのは、ミスター円といわれる榊原英資氏である。14年前半まで1バレル=100ドルだった原油が、年明けには30ドルを割った。資源輸出国の中東諸国だけでなく、ロシア、ブラジルなどの成長率も落ち込んでいる。

   <なぜ原油が下がるのか。米国のシェールガスなどで供給過剰になったせいもありますが、深刻なのは、中国をはじめとする新興国でその需要が減退している点です。原油のみならず、鉄鉱石、天然ゴムなど他の天然資源の価格も軒並み暴落しています。ここ数年、世界経済を牽引してきた新興国の経済が悪化しつつあることは明白です。(中略)いわば『逆オイルショック』で、世界経済は相当厳しい局面に入りつつある。株価は実体経済を先取りして下落したわけです>(榊原氏)

   榊原氏はアベノミクスの失敗ではなく、世界経済の局面が変わったのだというが、経済成長一点張りで頭がいっぱいの安倍政権に、そうした冷静で的確な判断ができるとは思えない。今のままいくと資本主義の終わりは案外近いのかもしれない。

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