アガリクス
裏づけなき大ブーム
2006.05.10 10:00
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アガリクスのブームは日本だけの現象
報告を受けた厚生労働省は「因果関係がはっきりしない」と情報の公表を見送った。
06年3月20日、キリンウェルフーズは突然、アガリクス商品の販売を中止した。
年商2億5000万円と売り上げが急伸する最中、厚労省から「他の物質と結びついて、ガンを促進する作用あり」と通達されたからだ。これでは販売できない。
しかし、同社にも言い分がある。
「“促進”の原因がわからない。ラットに通常の5倍から10倍の量を食べさせた実験で発ガン促進といわれても。発ガン物質は含まれていないし、食べすぎはどんな食品でも良くないはずだ」(同社広報)。
一方、これほどまでアガリクスが支持された理由は何だったのか。健康に良いとされる栄養成分が含まれていて、ミネラル、アミノ酸、核酸、特にβグルカン-Dが豊富で自然治癒力を高めるとされている。ここまではいいのだが、「がんに効く」ことは全く証明されていないのに、マスコミで大々的に広告され、絶賛する本の出版も相次いだ。しかも、アガリクスのブームは日本だけの現象だった。