2024年 5月 7日 (火)

竹中総務相 大学教授復帰説

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   竹中総務相の存在感がなくなりつつある。郵政改革の次に狙ったNHKNTT改革は骨抜きになりそうだし、金融庁は隆盛を極めた「竹中寄り」と見られる企業を狙い撃ちにしている。蜜月だった小泉首相との間にもさざ波が立ち、大学教授復帰説さえ囁かれている。

竹中氏が大臣就任前に勤務していた慶應義塾大学湘南藤沢キャンパス(神奈川県藤沢市)。再びキャンパスの地を踏む日も近い?
竹中氏が大臣就任前に勤務していた慶應義塾大学湘南藤沢キャンパス(神奈川県藤沢市)。再びキャンパスの地を踏む日も近い?

   竹中総務相は05年12月、私的懇談会「通信・放送の在り方に関する懇談会」(座長・松原聡東洋大教授)の設置を決め、「NHK民営化」を華々しくぶち上げた。しかし、懇談会メンバーには通信、放送の関係者はおらず、会議も非公開という密室の会議だった。

「謙虚でないといけない」と批判される

    懇談会はNHK改革にとどまらず、放送全般では「ハード・ソフト分離論」や「免許更新のさいの入札制導入」、さらに通信分野ではNTT改革を取り上げた。NHK改革はチャンネル削減、受信料引き下げ、国際放送の強化、放送済み番組のネットでの公開、NHK子会社の大幅減など多岐にわたった。
   しかし、竹中放送改革は小泉首相が「閣議決定でNHKは特殊法人とするという方針がある。他の改革を議論すべき」と述べたあたりからトーンダウン。自民党の通信・放送産業高度化小委員会の委員長の片山参院幹事長は「私的懇談会は謙虚でないといけない。ひとつもまとまっていない。言いっぱなしだ」と批判した。
   最終報告ではNHK改革は「ガバナンスの強化」と「チャンネル数の削減」くらいで、「受信料の義務化」は放送法の改正など法手続きが必要なため中長期的課題となりそう。NTT改革も先送りになるとの見方が強い。
   一方、金融庁は“竹中寄りの企業”に厳しい行政処分を相次いで出した。消費者金融大手のアイフルへの全店業務停止、三井住友銀行の金融商品押し付け販売に対する一部業務停止、カネボウの粉飾決算事件にからむ中央青山監査法人に対する業務停止処分がそれだ。

天敵、与謝野馨にやられる

    いずれも竹中金融担当相時代に「大事にされた企業」である。処分を断行したのは竹中氏の天敵でもある経済産業担当相と金融担当相を兼務する与謝野馨。三井住友銀行への処分は日本郵政の社長である西川善文氏に向けられたものとみられている。元三井住友頭取の西川氏を日本郵政社長に抜擢したのは竹中氏だった。
    このように竹中氏の影響力の低下は小泉首相の退陣(9月)が近づくにつれ強まっている。この間、竹中氏はポスト小泉で安倍官房長官-中川政調会長ラインに接近した。しかし、安部氏は竹中氏と距離を置き出し、中川氏は最近では与謝野氏と蜜月になっている。

「竹中氏は最近の講演で“いま、私は第4次竹中パッシングが始まりつつあると感じています”と“泣き”が入った。政界に居場所がなくなり大学教授に戻るしかないのではないか」(政治部記者)。
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