2024年 4月 24日 (水)

今年の芥川賞受賞者 ネットで注目浴びず

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2006年8月10日の新聞各紙に同日発売される『文藝春秋9月特別号』の広告が掲載された。その広告にでかでかと掲載されていたのは、第135回芥川賞受賞者の伊藤たかみ氏だ。伊藤氏は「八月の路上に捨てる」(文学界)で、06年7月13日に芥川賞を受賞。妻は同じく作家の角田光代氏だ。

しかし、輝かしい栄冠を手にした作家であるにも関わらずあまり、注目されていない。
ネット上での注目度もきわめて低い。2ちゃんねるのスレッド「直木賞・芥川賞受賞作予想スレ」での大半は、絲山秋子氏の「沖で待つ」(文学界)を芥川賞受賞と予想。伊藤氏の受賞が決まると、「読んだことない」というカキコミ。「作品を読んでないのに失礼なことを言うが、伊藤たかみが角田光代の夫じゃなかったら地味すぎてとれなかったような気がしてきた」などの冷ややかなコメントが並ぶ。
SNSのmixiでも、伊藤氏に言及するカキコミや日記は、そのほとんどが「角田光代って結婚してたんだ~!」というコメントばかり。伊藤氏は、角田光代を語る上での「ネタ」の1つに過ぎないといった印象だ。数少ないネット上での伊藤氏の著作の読者を探してみても、「なんかこれといってグッとくるものがない印象」「個人的には『八月の路上に捨てる』よりも『ボギー、愛しているか』の方が面白くて好きなのですが」が反応だ。芥川賞受賞作家としてはあまりに地味で寂しい反応だ。

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