2024年 4月 17日 (水)

国内初の株式夜間取引は苦戦中

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   インターネット専業のカブドットコム証券が2006年9月15日に国内初の本格的な株式の夜間取引(私設取引システム=PTS)をスタートさせて1カ月余が経過したが、苦戦が目立っている。取引に参加する個人投資家が予想に反して少なかったため、売買代金は当初目標を下回った。日本証券業協会の安東俊夫会長は10月 17日の会見で「感想と言われても評価のしようがないが、順調に推移しているということではないか」と冷ややかに述べた。

大手証券は夜間取引市場の開設に否定的

「取引の幅が広がる」とアピールしているが…
「取引の幅が広がる」とアピールしているが…

   大手証券を中心とする日証協は、相場の価格形成に悪影響を与えかねない夜間取引(PTS)市場の開設に否定的で、安東会長の発言も、これを踏まえたものといえそうだ。米国でも夜間取引市場はあるものの、個人投資家、機関投資家、外国人投資家など多様な投資家が集まる日中の取引所に比べ、夜間の取引は帰宅後のサラリーマンら一部の個人投資家に限られるため、昼間に比べ価格形成に偏りが出る可能性が指摘されている。実際、米国でも夜間取引は淘汰され、24時間の取引市場などないという。

   カブドットコム証券などによると、この1カ月の1日当たりの出来高は平均で6万9,000株、売買代金は9,000万円。同社が昼間に受け付ける取引の1%前後の水準といい、目標の「20%」には遠く及ばなかった。注文に対して売買が成立した比率を示す値付け率も20%前後で、同社は「決して満足できるレベルではない」と認める。
   ただし、懸念の声が出ていたシステム障害は発生していない。このため同証券は「まずは順調な船出だ」と胸をなでおろす。同証券は取扱銘柄を現在の300銘柄から増やしたり、信用取引を始めたりするなどして、取引の増大を目指す考えだ。

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