2024年 4月 29日 (月)

長谷川洋三の産業ウォッチ
自動車: マツダCEOの自信満々

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「フォードの政治力は強く、アライアンスを組むメリット大きい」

   「マツダは、マツダモメンタムにおいて勢いを持続させつつ、将来の本格的な成長のための基盤づくりを実施してきた。安定的な利益目標達成のため誠実に着実に取り組む。フォードとのシナジーを深化させ、ブランド価値の向上とビジネス効率を追求する」――。井巻社長は、新中期計画の発表の間強気の発言に終始した。記者団の質問はもっぱらフォードのリストラがマツダに与える影響について集中したが、最近フォードのアラン・ムラーリー社長兼CEOが広島を訪れ、マツダの存在に意を強くしたようだとの印象を披露し、「フォードの潜在力は非常に大きい。フォードの政治力は強く、アライアンスを組むことのメリットは大きい」と強調した。

   今やマツダは、フォードにとって「虎の子」の存在になっているというわけだが、にもかかわらずフォードがマツダとの資本関係の行方をただす質問がたえないのは、米GMが長年資本参加していたいすゞ自動車や富士重工業、スズキの保有株を売却するなどリストラの影響が日本の提携相手に広がっていることがある。フォードは、07年3月に英国の高級車メーカー、アストン・マーチンを4億7,900万ポンド(約1,080億円)で英投資家グループに売却することを発表しており、マツダを含むアライアンス見直しに発展するのではとの観測につながっているわけだが、孝行息子のマツダはしっかり稼いで貢いでほしいというのが今のところの本社のメッセージのようだ。


【長谷川洋三プロフィール】
経済ジャーナリスト。
BSジャパン解説委員。
1943年東京生まれ。元日本経済新聞社編集委員、帝京大学教授、学習院大学非常勤講師。テレビ東京「ミームの冒険」、BSジャパンテレビ「直撃!トップの決断」、ラジオ日経「夢企業探訪」「ウォッチ・ザ・カンパニー」のメインキャスターを務める。企業経営者に多くの知己があり、企業分析と人物評には特に定評がある。著書に「ウェルチの哲学「日本復活」」、「カルロス・ゴーンが語る「5つの革命」」(いずれも講談社+α文庫)、「レクサス トヨタの挑戦」(日本経済新聞社)、「ゴーンさんの下で働きたいですか 」(日経ビジネス人文庫)など多数。


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