公的資金完済の時期すら明示できない
何より、利ざやを生み出す母体となる貸出金残高の伸びで、りそなHD、中央三井HDは他行に遅れを取っている。積極的な買収で規模の拡大を図ってきた住信が順調に利ざやを増やしているのと比べると、融資戦略で見劣りするのは避けられない。「利ざやはこれ以上悪くはならないと思うが、よくもならない」(決算会見で瑞穂FGの前田晃新社長)という中、地力の差はあまりに大きい。
他の大手4行が公的資金を完済する中、りそなHDと三井トラストHDは時期すら明示できないのが、格差の何よりの証拠と言える。経営の自由度を増し、行員の給与を引き上げて士気も上がる大手4行と、りそなHD、三井トラストHDの格差は一層広がる恐れがある。