北京五輪 中国経済押し上げの効果少ない
2007.08.22 11:28
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中国GDPに占める五輪関連の投資額が相対的に小さい
08年の押し上げ効果が低水準にとどまるのは、中国のGDPに占めるオリンピック関連の投資額が相対的に小さいことなどがあるという。また、 日本では1964年の東京オリンピックの際には、その直前にテレビが急速に普及し、経済効果を上げたという経緯があるのだが、中国では06年末の段階で既に、テレビ普及率は都市部では100%を超え、農村部でさえ約9割に上っている。押し上げ効果が小さい要因のひとつだ。
オリンピックが終了した後の09年には、こうしたオリンピック効果は完全にはげてしまう。だが、それがGDPに与える影響は0.25%のマイナスにとどまるという。世界的には、オリンピック開催後には不況に陥る国が多いとされており、東京オリンピックでも深刻な不況になった。
しかし、中国の場合は 元々、オリンピック効果自体が小さく、そのために反動によって経済が低迷する可能性もまた小さい。むしろ、人民元政策や不動産投資の拡大などに注意を払う必要があるといえそうだ。