2024年 5月 6日 (月)

世界金融危機の影響が現実に 東京都や大阪府が地方債発行延期

富士フイルムが開発した糖の吸収を抑えるサプリが500円+税で

11月上旬の地方交付税は「不幸中の幸い」?

   予定していた資金が調達できなければ、歳出に支障をきたすことになる。地方債の資金使途は、学校や病院施設などの建設費や交通機関の整備などに充てられる。発行できないと、事業計画の取りやめや変更、工事を担当したゼネコンなどへの支払いが遅れたりする。償還を迎えた地方債の利払いに充てるものもあるので、財政計画そのものも見直さざるを得なくなる。

   大阪府は見送った200億円の府債について、「今年度の予算計画もあるので、09年5月までには発行します」としている。

   また、東京都も「20年債はタイミングをみて起債する。10年債は11月以降の発行分に増額して対応したい」と話した。

   世界的な金融危機で長期金利の情勢もまた乱高下していて、発行のタイミングが難しいのは間違いない。しかし、先送りしたからといって低コストで発行できる「保証」はないし、かえって発行環境が悪化する可能性だってある。東京都は「資金繰りに支障はありません。市場環境がどうなるか、先のことはわかりません」とそっけない。

   ところが、苦しい台所事情をしのぐ「手立て」があった。東京都を除けば、11月上旬は国から地方交付税の交付がある。さらに下旬には3月期決算の企業などから法人事業税などの中間納税があって、これが「不幸中の幸い」となりそう。

   それもあってか、大阪府は「今回発行を見送っても、歳出への影響はありません」と話す。

1 2
姉妹サイト

注目情報

PR
追悼
J-CASTニュースをフォローして
最新情報をチェック
電子書籍 フジ三太郎とサトウサンペイ 好評発売中