破綻大和生命ふくらむ債務 ツケは他生保の契約者にも
2009.03.12 20:13
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「営業網に魅力がない」と国内生保関心示さず
そもそも大和生命には「営業網に魅力がない」と国内生保は関心を示さず、入札に参加したのは、プルデンシャルと転売目的の投資ファンドの2社だけ。プルデンシャルは2000年に破綻した旧協栄生命保険(現ジブラルタ生命)を傘下に収めており、日本での足場拡大を狙っているが、経営危機の米AIGが買収を表明したAIGエジソン生命とAIGスター生命の買収にも名乗りを上げている。しかもプルデンシャル自体の業績も金融危機で悪化しており、提示した買収額は限られた。
結局とばっちりを受けたのは生保業界。資金援助の原資は生保各社の拠出金だが、もとをたどると各社の契約者が支払った保険料が大和生命の破綻の穴埋めに回されることになる。「生保不信」が広がると、景気悪化で進む「生保離れ」を加速しかねない。大和生命破綻時の社長が2000万円の私財を提供したが、「焼け石に水」で、業界各社は怒りのやり場もないようだ。