2024年 4月 24日 (水)

サントリーが欧州老舗飲料買収 キリンとの統合有利にする思惑も

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   食品業界国内2位のサントリーホールディングスがフランスの大手炭酸飲料メーカー「オレンジーナ・シュウェップス・グループ」の株式を100%取得し、完全子会社とすることになった。サントリーは国内では同首位のキリンホールディングスと2009年内にも経営統合することを目指しているが、欧州の大手飲料メーカーを先に買収することによって自らのブランド価値を高め、経営統合後のキリンとの力関係を有利なものにしようという狙いもあるようだ。

「世界で一番古いソフトドリンクメーカー」

   オレンジーナ・シュウェップス・グループはフランスのパリを本拠地に、欧州はじめアフリカ、アジア、中近東など世界80カ国に販路をもつ欧州を代表する老舗の飲料メーカーだ。日本では主力の果汁飲料「オレンジーナ」の商品名こそ馴染みが薄いが、炭酸ミネラルウォーター「シュウェップス」の知名度は高く、世界ではミネラルウォーターから炭酸飲料、ジュース、スポーツドリンクなど23のブランドを展開する。とりわけシュウェプスは1783年から存在する「世界で一番古いソフトドリンクメーカー」として知られている。

   しかし、同グループの経営基盤は、欧州におけるそのブランド力ほど確固したものではなかったようだ。日本国内の事例を挙げるなら、シュウェップスの販売がこれまでアサヒビール、UCCを経て、現在は日本コカ・コーラに移っていることからもわかるように、欧州以外の進出先の市場では知名度の低さゆえに苦戦を強いられてきた。

   このため、同グループの歩みはオレンジーナとシュウェップスの両ブランドを核とする合従連衡の歴史でもあった。1969年には英国製菓大手のキャドバリー社とシュウェップス社が合併し、キャドバリー・シュウェップス社が誕生。同社が01年にオレンジーナ社を買収したが、06年には英国系投資ファンド「ライオン・キャピタル」と米国系投資ファンド「ブラックストーン・グループ」に買収され、08年に両ブランドを引き継ぐ現在のグループ名となった経緯がある。

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