2024年 4月 24日 (水)

公共料金請求書ばかりだった 「AKB48」メンバー郵便物窃盗

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   人気アイドルグループ「AKB48」のメンバーの郵便物を盗んだとして、東京都新宿区の無職の男(25)が起訴された。手口は郵便局にメンバーと「同居することになった」などと虚偽の転居届を提出し、自宅に郵便物が届くようにした。転居に伴う郵便物の転送は、はがきに必要事項を記入したポストに入れるだけで、本人確認無く済むことが多く、その「盲点」が犯罪に使われた。

   事件は09年5月、メンバーの1人が「郵便物が届かない」と埼玉県警に相談したことから発覚。取り調べたところ、容疑者は08年9月に新宿区内の郵便局にメンバーの転居届を提出していたことがわかった。転送願いは、ポストに投函されたらしい。確認されているだけでメンバー11人に関わる郵便物が押収されていると言う。県警はメンバーの一人から郵便物を盗んだとして8月31日に男を逮捕。9月17日には、別のメンバーの郵便物窃盗容疑で再逮捕していた。

単純に手元に置きたかったという犯行

   警察関係者によると、男は熱烈な「AKB48」ファンで、「メンバーのものならば何でもいいから手に入れたかった」と供述している。押収したのは200点の郵便物だが、そのほとんどが電気、ガス、水道、電話などの公共料金の請求書だった。転売目的で窃盗を働いた様子ではなく、

「単純に手元に置きたかったという犯行。ただし、仮に転売をしようとしても、買う人が現れないだろう、というものばかり」

と警察関係者は説明している。また、メンバーの住所をどこで知ったのかについては現在調査中としている。

   引っ越しによる郵便の転送願いは、ポストに投函すれば住民票や身分証明書は必要なく、意外と簡単に受理される。日本郵政によると、ポストに投函されたものについては、疑わしいもの以外は特に本人確認はしない。配達人が、引っ越したのかどうか、現場で外見から判断するという。

「郵便局は本人確認をしっかり行え」と警察関係者

   ただ、局で転送を受け付ける場合は、身分証明書の提示など本人確認を行う。また、インターネットで申し込む場合はクレジットカードが必要で、カード番号とセキュリティーコードを入力しなければならない。

   ちなみに住民票の発行は、自動交付機で発行している地域も多いが、さいたま市の場合、なりすましを防止するため「さいたま市民カード」が必要で、これと暗証番号がなければ受け取れない仕組みになっている。

   警察関係者によれば、今回の「AKB48」メンバーの事件は、郵便局側が転居届けを出した人物の身元確認をしっかり行っていれば起こらなかったものであり、

「民間会社になったわけですから、お役所仕事ではなく、サービス強化や個人情報保護の一環として、きっちりと本人確認を行うよう、ご検討頂きたい」

と話している。

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