2024年 5月 4日 (土)

りそな公的資金返済 「破格の好条件」の裏側

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三井住友グループとの統合観測も

   希望通り、好条件で今夏中の返済着手を実現して、ホクホクの、りそなだが、喜んでばかりもいられない。今回の返済で、公的資金残高はピーク時の半分に減ったが、まだ1兆6852億円も残っている。細谷英二会長は「公的資金の重みが消えたわけではなく、返済財源確保に向け経営改革を加速させる」と気を引き締める。

   利益を積み上げるだけでの返済では10年以上かかってしまうため、市場などからの資金調達が急務だ。信託部門を持たない三井住友フィナンシャルグループが、信託併営のりそなとの統合を望んでいるとの観測も再浮上している。これまで巨額の公的資金注入残高を抱えるりそなは「高すぎる買い物」(大手行幹部)だったが、本格的な返済の道筋がついたことで、再編が現実味を帯びてきたというのだ。

   金融危機を乗り越えたメガバンクは、海外での事業展開強化による成長戦略を描くが、りそなは公的資金を完済しなければ海外展開もままならない。早期返済に向けた「次の一手」が注目される。

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