2019年 10月 14日 (月)

「ワクチン後進国」から脱却 製薬大手「インフル」参入相次ぐ背景

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   インフルエンザのシーズンを前に、2010年のワクチン接種が10月から始まった。2009年は新型インフルエンザが猛威を振るい、ワクチン不足で一次はパニックの様相も見せるなど、国内のワクチン生産体制の脆弱さが明らかになったが、国内の大手医薬品メーカーがワクチン事業に相次いで参入し、「ワクチン後進国」からの脱却のめどもついたようだ。

   日本は1980年代までは「ワクチン先進国」。年間1万人以上もいた百日咳の死者がほぼゼロになるなどの成果を上げてきた。

小規模の4社だけがインフルワクチン製造続ける

   しかし、1989年に始まったに麻疹・風疹・おたふく風邪を予防する「新3種混合ワクチン」の副作用が社会問題化。インフルワクチンの接種率も低迷し、1994年に武田薬品工業がインフルワクチン製造を中止してからは、小規模の4社だけが製造を続けてきた。

   そうした中で、近年、予防接種のインフルエンザなどによる死亡減少という本来の有効性が見直されていた。そこに09年、新型インフルが流行し、ワクチンを国内で自給できずに緊急輸入に追い込まれた上、流行のピークに間に合わず、逆にシーズン後に大量に余るという事態を招いた。

   このため、武田、アステラス製薬、第一三共の国内製薬大手3社がインフルエンザワクチンの開発・販売事業に参入を表明した。武田は米バクスター社と共同で生産・販売する。バクスターは09年の新型インフルエンザ流行時に世界で最も早くワクチンを出荷した実績があり、2012年にも武田の光工場(山口県光市)内に生産設備を設ける。

   アステラスは医薬品ベンチャー「UMNファーマ」(秋田市)と、共同開発・販売する。第一三共も「北里研究所」(東京都港区)との共同出資会社を2011年4月に設立し、北里研究所のワクチンの研究・生産部門を引き継ぐ。

   大手の参入を後押ししたのは、国の助成。厚生労働省は「半年で全国民分のワクチン生産」を目標に、従来の鶏卵でウイルスを培養する手法と違い、素早く量産ができる動物細胞などを用いた次世代技術を採用する企業に対し、補助金を出すことになった。既に実験プラントなどを整備する企業の募集を終え、武田薬品やUMNなど6社の支援を決定している。

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