2024年 4月 26日 (金)

若い世代に遠い存在ハローワーク 「新卒向け窓口」も閑古鳥?

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就職情報サイトで仕事を探すのが今では主流

   そもそも新卒者にとって、ハローワークを就職活動で利用しようと考える人は少ないと石渡氏。この点は、東京労働局職業安定部も「ハローワークは転職者や年齢の高い人向け、というイメージがあるかもしれません」と認める。だからこそ、新卒応援ハローワークは有益な情報を得られる利用価値の高い施設だとアピールしたいところだ。

   だが問題なのは、新卒者に限らず、若年層に「ハローワークに行く」という発想が薄いようなのだ。有料の就職情報サイトで仕事を探す手段が今では主流で、石渡氏によると「ハローワークに行く『文化』がない」という。最近話を聞いた就活中の若者に対して、石渡氏がハローワークを勧めてみたところ「私が行ってもいいんですか」と逆に問われたそうだ。それだけ、若い世代にとって遠い存在になっていると思われる。

   数十社回っても内定が出ない状態が続くと焦りはつのり、結果が伴わないことで心身ともに疲れ果ててしまう。「そうなると『ハローワークを利用しよう』という考えすら及ばなくなって、頑ななまでに就職情報サイトに固執するケースが見られます」と石渡氏。利用すべきところを利用せず「勝手に諦めてしまっている」悲劇に陥るというのだ。

   「望みどおりの求人が見つかるとは限らないが、ハローワークを活用する意義はある」と石渡氏は話すが、ネットを見ると、最近ではハローワークを訪れる人そのものが減っているという書き込みも見られた。「若い人たちにも浸透してきて、実感として利用度は増している」と東京労働局職業安定部では説明するが、ハローワークを知らない世代や「就活疲れ」の人たちが増えると、せっかくつくった「新卒向け窓口」にも閑古鳥が鳴く恐れもある。

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