姿消したキム・ヨナはロスにいた 世界選手権出場、優勝なら「引退」
朝鮮半島に伝わる民謡「アリラン」も取り入れる
競技については7月、韓国メディアに対して2010年グランプリシリーズの欠場と、11年3月の世界選手権への出場を明言した。新コーチ就任後、その準備は急ピッチで進めている。
11月末には、大会用の新しい演目を発表。ショートプログラムは、バレエの名作「ジゼル」に決定。フリーは、韓国の伝統音楽をベースに構成するという。朝鮮半島に伝わる民謡「アリラン」も取り入れる。金選手は所属事務所を通じて、「以前にも振付師からアリランを提案されましたが、私には早すぎると断りました、でも五輪で金メダルを取ることが出来た今、韓国のファンの皆さんに感謝をお伝えするために選びました」とコメントした。
新しいコーチに新しい練習環境、さらに演目も一新となれば、2014年のソチ五輪を目指す態勢が整ったようにも見えるが、世界選手権後について金選手はいまだ明らかにしていない。ソウルにある金選手の所属事務所に電話取材を試みたが、担当者が休暇中とのこと。事務所に教えてもらった担当者の携帯電話にかけてみたが、つながらなかった。
韓国の大手通信社、聯合ニュースのユ・ジホ記者はJ-CASTニュースの取材に対して、「世界選手権の結果次第で、金選手はプロに転向するでしょう」と話す。優勝すればほぼ間違いなく、プロへの道へ進むという。「目標としていたバンクーバー五輪での金メダルを達成し、過去には世界選手権やグランプリファイナルも制しています。競技者としてさらなる高みを目指そうと本人が考えているか疑問です」
ソチ五輪を目指す可能性もゼロではない、とユ記者。「ただしそのとき、金選手は23歳。村上佳菜子選手ら若手が台頭する中での五輪連覇は、簡単ではありません。既に十分な実績を残した金選手は、今度の世界選手権での優勝を花道に競技生活にピリオドを打つのではないでしょうか」。