2018年 7月 19日 (木)

エース歳内震災のハンデはねかえす熱投 福島代表聖光学院が劇的サヨナラ勝ち

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   「がんばろう!日本」のスローガンを掲げて始まった2011年夏の高校野球選手権大会。開幕日の8月6日、第3試合で震災と原発で苦しむ福島県代表の聖光学院が延長10回、5-4で劇的なサヨナラ勝ちし、不屈の闘志を見せた。

9回二死、勝利目前の暴投で追いつかれたが…

「大震災で苦しむ東北を背負って戦っていこう」

   聖光学院の斎藤智也監督はそう選手たちに訴えて甲子園に入り、1回戦の日南学園(宮崎)との試合に臨んだ。前半は劣勢だった。5回を終わったところで1-3。7回裏に3点を挙げて逆転、そのまま逃げ切るかと思われた。ところが9回表、二死から打者を三振に切って取ったが、その投球が暴投となって3塁走者が返り同点となり、延長へ。10回裏、聖光学院は走者を2塁に置いてエースの歳内宏明が右前へ安打、決勝点を挙げた。

   「勝ってよかった…」と監督が言えば、選手たちは「やった、やった」と被災地へ向かって声を挙げた。

震災のハンデ背負い勝ち取った甲子園

   3月11日の地震、津波。そして原発事故…。そのあおりを聖光学院も受けた。練習もできなければ、春の県大会も中止。実戦練習のオープン戦は遠征して補った。その間に被災地でのボランティア活動。そう言ったハンデを携えて勝ち取った甲子園出場だった。

   昨年夏の甲子園を経験している歳内は回を追うごとに全力投球を見せた。まさに故郷の苦しみをぶつけるような熱投だった。16三振を奪う一方、10安打も浴びた。最後まで全力で投げ切り、149球も費やした勝利である。

   歳内は無安打のまま最後の打席に向かい、サヨナラ安打を放った。

「あきらめない姿を野球で示したい」

   その決意と約束を、歳内をはじめとする選手たちは見事に果たした。戦いを終えた聖光学院はとてつもなくたくましく見えた。

(敬称略 スポーツジャーナリスト・菅谷 齊)

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