2024年 4月 25日 (木)

孫社長苦笑い「ムチャクチャ」 「iPhone 4S」安値戦争の行方

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「iPhone 3GS」途中解約でも残金タダ

   例えば、「iPhone 3GS」16GBモデルの契約期間が2011年12月まで続いているが、10月に解約するとどうなるか。SBMとの2年契約では、月額の支払い分から1920円が割り引かれる内容だ。だが契約破棄により、解約した10月に送られてくる請求書、つまり9月分の請求金額には割引が適用されない。また通話料やデータ通信代などの「使用料」はこの時点で終わるが、契約期間は10~12月と3か月あるため、分割で支払う約束をしていた端末料金も残っている。これは月額2200円に上り、計6600円。本来適用されるはずだった割引料金1920円を合わせると、8520円が事実上「解約金」として生じることになる。だが「iPhone 4S」に切り替える場合に限っては、こうした残金は支払いの義務がなくなるというのだ。

   仮にSBMを解約し、KDDIで「iPhone 4S」を購入したとしよう。先述の解約金に加えて、同じ電話番号を継続して使いたい場合は、「番号ポータビリティ(MNP)」を利用するうえでSBMに2100円の手数料を支払わなければならない。ただしKDDIでは、期間限定ではあるがMNPによる新規契約者に1万円を戻すキャンペーンを実施する。顧客にとって、金額的にどちらと契約した方が得かは、データ通信料や端末代、さらには「2年契約」の時期や解約金の額によって条件が変わりそうだ。

   KDDIとSBMにとっては、顧客獲得合戦で負担が増える。KDDIは、データ通信料金をSBMより高額にせざるを得なかったのは、乗り換えを考えていた顧客にマイナス材料となるのは否めない。仮にiPhoneの契約者を伸ばしてトラフィック量が急増した場合、セールスポイントにする「つながりやすさ」を維持できるかも未知数だ。SBMも、もともと「iPhone」は他のスマートフォンのデータ通信料金プランより安いうえに今回の「出血大サービス」、加えて継続している電波改善のための基地局設置と出費がかさむ状態が続く。どちらにとっても「しんどい」戦争なのだ。

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