2024年 5月 5日 (日)

「総額4万円以上」が2万1000円 放射線測定器入り「福袋」が出現

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   ガイガーカウンター(放射線測定器)が「福袋」に入れられて販売されている。2011年3月の福島第1原発事故以降、品切れ状態が続きネットオークションでは高値で取り引きされていただけに、「だぶついて売れ残っているのだろう」といった憶測まで出ている。

   ガイガーカウンター入りの福袋を2011年12月27日から販売しているのはゲッコー・アンド・カンパニーのガイガーカウンター専門店「GEIGER-JP」。

ガイガーカウンターの無料貸し出しもしていた

   税込み2万1000円(50個限定)、5万2500円(同20個)、30万円(同3個)の3種類で、2万1000円の福袋には2万円から4万円以上相当の新品ガイガーカウンターが必ず1台入っている。その他に雑貨や電子機器、PCパーツを入れ、総額4万円相当になるのだそうだ。

   なぜこんな福袋を発売したのか。ゲッコー・アンド・カンパニーに聞いてみると、きっかけになったのは2011年5月から始めたガイガーカウンターの無料貸し出しだったという。

   同社のテレフォンオペレーターをしている主婦のパートが提案した。子供を持つお母さんは放射能にとてもナーバスになっているが、値段が高いため買えない人もいる。そうした層向けに5台用意したところ、多い日は1日で20件から30件の問い合わせがあり、予約は1年以上先まで埋まってしまった。

メーカーが増え、品切れ状態は解消

「こういう状況なら、採算を度外視して販売したほうがいい、などといった意見も社内から出まして、それを実現するいい機会が『福袋』だったわけです」

   同社ではこう説明する。入っているガイガーカウンターは売れ残り品ではなく、後にクレームが出ないように日本製、ロシア製、ウクライナ製といった実績のある国の製品を入れている。

   一時は購入者が殺到して店頭から消えたガイガーカウンターだが、東京・秋葉原にある専門店に話を聞いてみると、輸入の増加や国内でも製造するメーカーが増えたことで品切れになることは無くなった。

   総合商社フジテックスでもここに来て安定した販売ができるようになった、と説明する。一方で、購入客はガイガーカウンターのメーカーにこだわりを持つようになってきていて、入荷すると直ぐに完売するメーカー製品もあれば、なかなか売れないものも出るようになっている、と打ち明ける。

「それでも全体的に需要は高いと言えます。原発事故の影響とはこれからも長い付き合いになると思いますので、まだまだ売れていくのではないでしょうか」

と同社の担当者は話している。

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