2024年 4月 28日 (日)

強烈「イビリ」で人気急上昇中 「ごちそうさん」キムラ緑子ってどんな人?

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   高視聴率が続くNHK朝の連続テレビ小説「ごちそうさん」で、注目を集めている役者がいる。ヒロイン・め以子役の杏さん(27)、夫・悠太郎役の東出昌大さん(25)でもなく、悠太郎の姉でいじわるな小姑役を演じるキムラ緑子さん(52)だ。

   め以子への強烈な「イビリ」に、視聴者からは「許せない!」と声があがり、キムラさん本人の印象にまで影響がおよぶほどだが、一体どんな人物なのだろうか。

料理をひっくり返し、給料は横取りの徹底っぷり

   「ごちそうさん」は明治末期~昭和を舞台にした物語で、東京の洋食屋で育った食いしん坊な主人公、卯野め以子(杏さん)が大阪出身の西門悠太郎(東出さん)に恋に落ちて嫁ぎ、「食」を通じて家族を幸せにする姿を描いている。視聴率はスタート時から好調で、6週連続で週間平均視聴率21%台を記録。大ブームを巻き起こした「あまちゃん」の平均20.6%を上回る高水準を維持している。

   第6週(2013年11月4日~9日)からは「大阪編」となり、め以子は西門家で幸せな新婚生活をスタート・・・と思いきや、西門家ではいじわるな小姑、和枝が待ち受けていた。和枝はめ以子に「一年間は入籍せず女中扱い」と告げ、め以子が丹精込めて作った料理をひっくり返し、祖母の形見の品である「ぬか床」も捨てろと言いつけ、悠太郎の初任給まで横取りするなど徹底的にいびり倒す。大阪の商人ことばである「船場ことば」で、明るく前向きなめ以子をこき下ろす。

   インターネット上には、和枝が出演するようになってからというもの、「許せない!」「ひどすぎる」といった声が日々挙がるようになった。あまりの「いけず」っぷりに、その仕打ちをまとめたブログ記事まで登場するほどだ。そんな強烈なキャラクター、和枝を演じているのがキムラ緑子さんだ。

   キムラさんはテレビドラマや映画で数多くの脇役を務めるベテラン女優として知られている。兵庫県出身のキムラさんは同志社女子大学卒業後、1984年にマキノノゾミ主宰の「劇団M.O.P」の旗揚げに参加し、看板女優として活躍してきた。97年には紀伊国屋演劇賞個人賞、05年には読売演劇大賞優秀女優賞を受賞。現在は堤真一さん、渡辺えりさん、八嶋智人さんら実力派俳優陣とともに事務所「シス・カンパニー」に所属している。

「毎朝どんよりした気分にさせているのではないかと・・・」

   映画・舞台情報のフリーペーパー「Choice!」のインタビューで「その人の人生を一生懸命考えて、こんな人だったらこういう喋り方するなとか考えていく」と役に向き合う姿勢を語っていた。「和枝効果」で、演じるキムラさんまで憎々しく見えてしまっている人も少なからずいるようだが、11月11日に生出演したNHK「スタジオパークからこんにちは」では、穏やかな表情で「和枝」についての思いを語っていた。

   上品な桃色の着物で登場し、「毎朝起きて皆さんをどんよりした気分にさせているのではないかと思って」と申し訳なさそうに話し始めた。春に台本を手にした際には、和枝のキャラクターに衝撃を受け、思わず「えっ」と口に出してしまった。「こういう役は徹底してやらなきゃと思いました。がんばっていじめて、きちっと役目を果たそうと」とプレッシャーを感じながらも覚悟して臨んだと明かした。まわりのスタッフが面白がってくれたことが救いだったとしながらも、演技に熱が入ると「め以子は明るくエネルギーがある人なので、こたえないから腹が立ってくる」とも打ち明けた。

   共演する杏さんは「キムラさんがいると現場が明るくて楽しい。笑うときは少女のようです」とキムラさんを慕う。脚本家の森下佳子さんは「ひとつひとつの演技に込められている熱量は並大抵のものではない。別に笑ってもいいんですよ、というサインを送りつつ、和枝の大マジさをブレずに演技するキムラさんは、まさに『匠』」と評し、これにはキムラさんも恐縮していた。

   番組で印象が変わったという人も少なくないようで、ネット上には「輝いて素敵なヒトだったぁ~」「スタジオパーク見てからだと、キムラ緑子さんと和枝さんが同じ人に見えない」「本当はやさしい人だから、がんばって見続けよう」「ご本人、ほんとに可愛らしくて素敵」といった感想が出ていた。

   なお、11月7日のブログでは「和枝の出演はひとまずおわっております みなさま、もうしばらくのご辛抱だっせ とはいえ、当のあたしは緊張の日々から離れて少しさびしいのですよ」と、撮影がすでに終了していることも明かしていた。ちなみにオフの日は、屋上に寝転がって空をじっとみたり、公園で大きな木に抱きついたりして気分をリフレッシュしていると、株のデイトレに忙しい和枝のイメージとは似ても似つかぬコメントをしていた。

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