東京都の猪瀬直樹知事は2013年12月19日午前に会見し、医療法人「徳洲会」グループから5000万円を受け取った問題で辞職する意向を表明した。辞職理由については都政や2020年東京五輪の準備が滞ることを避けるためだと説明。5000万円をめぐるやりとりについては、従来の説明を繰り返した。川淵三郎氏「猪瀬さん、ここはいったん打ち切ろう」猪瀬直樹知事(13年5月撮影)猪瀬氏は、辞職の理由について「私の問題でこれ以上都政を停滞させる訳にはいかない」と説明。五輪とパラリンピックの準備についても「滞らせる訳にはいかない」とした。また、ともに五輪招致を進めて来た川淵三郎・元日本サッカー協会会長と会談したことも明らかにした。川淵氏は「東京五輪を成功させないといけない」として、「猪瀬さん、ここはいったん打ち切ろう」と辞職を促したという。また、 猪瀬氏を後継指名した日本維新の会の石原慎太郎共同代表も、「そういうことなら辞職することにしようじゃないか」と辞職を後押ししたという。ただ、辞職で問題そのものの解明が進むかどうかは不透明だ。5000万円の性質については、「生活の不安があったので借りたが、当選したので返そうと算段していた」と、選挙目的の借り入れを引き続き否定。都議会の特別審議で答弁が二転三転したことについては「小さな間違いがあったということで、基本的にはかなりファクトを重視して説明してきたつもり」と反論した。また、問題が発覚したことについては「政務にうといアマチュアだったので、そういったお金を借りたことについて不徳のいたすところ」と振り返った。
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