2018年 7月 20日 (金)

「ぼったくり被害を補償します」 ソウル市観光協会が「苦肉の策」

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   ぼったくりに遭った外国人観光客を救済しようと、ソウル市観光協会が被害を補償する制度を始めたと韓国メディアが報じた。しかし、現状を認めるような施策に疑問の声も出ている。

   補償金制度を報じたのは、韓国の通信社「聯合ニュース」の2014年1月22日付記事だ。

激減している日本人観光客を呼び戻すため?

観光客を呼び戻せるのか
観光客を呼び戻せるのか

   それによると、ソウル市観光協会は、明洞、南大門などの観光特区7か所で1月からこの制度を始めた。そこでは、観光客がぼったくりの被害に遭ったとき、まずソウル市観光案内所の現場不便処理センターに電話などで申告する。すると、観光警察などが調査をしたうえで、最大で30万ウォン(約3万円)まで被害を補償するというものだ。観光警察は、13年10月に新設され、ベレー帽姿の警察官がソウルの観光特区を巡回している。

   5万ウォン以下なら観光警察の調査だけでよいが、それ以上なら審議委員会が判断するという。ただ、申告するには、領収書など被害を証明する資料が必要だとしている。

   この制度の最初の利用者は、日本人の女性観光客だったという。女性は1月20日、海苔を約5000円で買ったものの、ほかの店では約3700円だったと被害を申告した。そして、その日のうちに差額を受け取ったそうだ。

   なぜこの制度を始めたのかは、記事では触れられていないが、最近は、日本との関係悪化や円安などで日本人観光客が激減している。そんな中で、再び観光客を呼び込もうとする苦肉の策でもあるらしい。

   しかし、日本のネット上では、「これぼったくり業者を排除するほうが先じゃねーの?」「国挙げて『危険国家』と白状してるようなもんだな」「全然汚名返上なってねーだろw」などと突っ込まれる始末になっている。

外務省「補償するというのは変な話だ」

   外務省の海外安全ホームページを見ると、日本人が韓国で遭ったぼったくりとしては、料金を交渉して決める、タクシーに似た「コールバン」の被害などが挙げられている。ただ、外務省の海外邦人安全課では、ぼったくりが多いかについては、「人気観光地では、多かれ少なかれあるもので、ソウルだけ高いという認識はありません」と否定的だ。

   とはいえ、ぼったくり被害を観光協会が補償するという施策には、担当者も首をひねる。

「普通なら、被害者が警察と一緒に店などに行って、適正な値段にするよう交渉し、差額などを返してもらうものでしょう。大元のぼったくりを絶たないといけないわけで、補償するというのは変な話だと思います」

   ぼったくるような店は、領収書なども出してもらえないのが普通だとし、危険な店などには近づかない方がいいと言っている。

   韓国の観光警察では、ぼったくりについて、担当者が取材にこう説明した。

「飲食店や小さな土産物店では、外国人は料金が違うというケースも確かにみられましたが、今では値札を付けていない店は取り締まっています。交通機関では、コールバンの被害もありましたが、取り締まりで減りつつあります。今はそれほど被害も多くなくなっており、補償金制度の利用もまだ日本人女性の1件だけです」

   制度については、「小さな店では、交渉してもなかなか説得するのは難しく、警察もそれ以上は関与できません。しかし、観光客の不満を解消しなければいけませんので、観光環境を改善するためにも必要だったと思います」と言っている。

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