ソチ冬季オリンピックが開催された2014年2月6日からの18日間は「ツイッター」も大きな盛り上がりを見せた。期間にツイート数は4000万を超えたが、全世界で最も話題になった選手はフィギュアスケートの浅田真央(23)だった。浅田は2月13日のショートプログラムで失敗し、16位に沈んだため、世界の有名フィギュア選手が励まそうと「#GoMao」「#MaoFight」のハッシュタグで次々に「限界に挑戦する真央をとても尊敬している」といった応援コメントを寄せた。それがツイート数を急上昇させるきっかけになったのだという。「#GoMao」「#MaoFight」2つのハッシュタグで急上昇ツイート数では金メダル(2月25日撮影)ツイッター社が14年2月25日に発表した「ソチ五輪を振り返って(Twitterでの声援)」によれば、ソチ五輪が開催された18日間の累計で一番ツイート数が多く、世界で最も話題になったのは浅田だった。2位は同じくフィギュアスケートで韓国のキム・ヨナ、3位はアメリカのアイスホッケー、T.J.オシーだった。6位にフィギュアスケートの鈴木明子が入っている。また、ソチ五輪に関するツイートの盛り上がりを表すTPMランキング(1分間当たりのツイート数)の3位に、フィギュア男子の羽生結弦(19)が金メダルを獲得した瞬間がランクインした。浅田はどうして世界で最も話題になったのか。ツイッター社は原因の一つとして、今回のオリンピックにも出場したウズベキスタンの男子フィギュアスケート、ミーシャ・ジー(22)のツイートを紹介している。ミーシャは女子ショートプログラム終了後、浅田が悲しいスタートになってしまったが、諦めず次のフリープログラムで頑張れるようにサポートしようという願いを込め、「誰もが真央ちゃんをサポートできるようにパイプを作った。応援メッセージを送ってください」と書き、「#GoMao」「#MaoFight」という2つのハッシュタグを置いた。これに賛同した世界中の有名スケーターやファンたちが応援メッセージを送ったため、浅田へのツイートが大量に出回ることになった。このハッシュタグにはアメリカのジェレミー・アボット、スペインのハビエル・フェルナンデス・ロペス、カナダのジェフリー・バトル、エルビス・ストイコらの有名選手、元選手など多数の錚々たるメンバーが含まれている。「胸が張り裂けそうだが、真央は偉大なチャンピオン」このハッシュタグを使い、今回のオリンピックに出場したアメリカの男子フィギュア、ジェレミー・アボットは、「胸が張り裂けそうな思いだ。しかし真央は偉大なチャンピオン。これで明日の試合で真央はもっと強くなれる」と応援した。日本代表を競った日本の村主章枝も、「メダルは厳しいかもしれない。でも、今までずっと努力してきた形がフリーのプログラム。だから、その作品をきちんと見守ってあげよう」と呼びかけた。こうした世界からの応援で今年のソチオリンピックの「ツイッター」上での「金メダル」に浅田は輝いた、ということらしい。フリーで自己ベストを更新する最高の演技ができたのも、こうした応援が背景にあったからかもしれない。浅田が1位になったことについてネットでも歓声が上がっていて、「金より価値のあるメダルがあることを証明したんだから当然!」「試合に負けて勝負に勝ったとはまさにこの事。今季誰よりも輝いていたと思うよ」「メダルや順位なんてもうどうでもいい、と初めて思った人も多かっただろう」などといった感想が掲示板やブログに出ている。(敬称略)
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