2019年 7月 17日 (水)

「トモダチ作戦」参加米兵が東電に訴訟提起 「原発事故適切に開示せず」と賠償1000億円求める

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   東日本大震災後、被災者の救援活動に従事した元米兵ら79人が、原発事故を起こした東京電力に対して訴訟を提起した。過去にも同様の訴えがあるが、今回は原告団が10億ドル(約1020億円)の損害賠償を求めている。

   東電にとっては、長引く事故処理や廃炉作業、被災者への補償と合わせて重い課題を突き付けられた。

最大7万人の米市民が原告に加われる

事故当時の東電福島第1原発3号機
事故当時の東電福島第1原発3号機

   訴訟内容については、米ハフィントンポストが2014年2月12日に詳しく報じている。原告団は米海軍の原子力空母「ロナルド・レーガン」の乗組員で、「トモダチ作戦」と呼ばれる震災の被災地支援活動に参加した人たちが中心だ。米カリフォルニア州サンディエゴの連邦裁判所に2月6日、東電を相手取って訴訟を起こした。

   「ロナルド・レーガン」は救援活動のため、東京電力福島第1原発沖およそ1.6キロの地点まで接近したが、当時東電が事故の状況を適切に開示せず、乗組員が被ばくを避けられなかったという。原告は東電に対して、10億ドルの損害賠償を請求。これは、診察や治療にかかった医療費ほか、諸経費すべての負担を含む。

   今回提起された訴訟は「クラスアクション」と呼ばれるものだ。集団訴訟の一種で、利害が共通する人であれば本人の同意を得なくても原告に加えることができる。賠償金を手にした場合は、それぞれに分配する。ハフィントンポストによると、「最大7万人の米国市民が潜在的に(原発事故による)放射能の影響を受けており、今後このクラスアクションに加わることができる」だという。

   クラスアクションの可能性については、「AERA」2013年3月11日号が指摘していた。トモダチ作戦で、「ロナルド・レーガン」に搭乗していた米兵は約5500人、作戦全体には約2万4000人が参加したとされる。こうした人たちを原告団に巻き込んでクラスアクションを提起すれば、請求額は莫大になるというのだ。今回の訴訟で原告側の弁護士は、「エクソン・モービルなど米国の大企業を相手に多額の損害賠償金を勝ち得た経験がある」人物だという。

   東京電力に取材したところ、「訴訟に関する詳細については、回答を差し控えます。いずれにしても米国の訴訟手続きにのっとり、適切に対処してまいります」とのコメントを寄せた。

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