2024年 4月 18日 (木)

「さっしー効果」でHKT48が躍進 メンバーからは「指原超え」宣言も

   ファンの投票でAKB48グループの新曲参加メンバーを決める恒例の「選抜総選挙」が2014年6月7日開票され、AKB48の渡辺麻友さん(20)が福岡・HKT48の指原莉乃さん(21)の連覇を阻止して初の栄冠を手にした。渡辺さんは「私がAKB48を守ります!」と宣言し、3位にはAKB48の柏木由紀さん(22)がランクインした。

   このように「本店」の逆襲はあったものの、やはり勢いの良さが目立つのは地方勢だ。最も入選者を増やしたのが国内グループとしては最後発のHKT48で、入選者数が大阪・NMB48を上回った。HKTメンバーは次々に「さっしーのおかげ」「さっしーを超える誰かがいないと」と口にするなど、指原さんの「劇場支配人」としての手腕がグループとしての票数を押し上げた形だ。

全体の投票数はほぼ横ばいでも構成比が変化

   

選抜総選挙で2位だった指原莉乃さん。「劇場支配人」としての手腕が高く評価されている
選抜総選挙で2位だった指原莉乃さん。「劇場支配人」としての手腕が高く評価されている

   総選挙には過去最多の296人が立候補。開票イベントで発表される「議席」の数も13年までの64から80に増えた。投票総数は13年比1.6%増の268万9427票で、13年と比較可能な64位圏内は同3.7%減の210万4905票とほぼ横ばい。だが、その構成比は変化し続けている。

   64位圏内では、「本店」のAKB48は90万5528票を得たが、13年比で11.2%減少している。翻って地方勢を見ると、SKE48が1.7%減の48万4335票、NMB48が33.2%増の26万1549票、HKT48が56.0%増の36万8655票を獲得しており、特に西日本の伸びが目立つ。13年も首都圏に比べると地方の伸び率が高かったが、14年もこの傾向が続いている。

   票の伸び率が最も高かったHKT48は、入選者も増えた。64位圏内は6人から11人にほぼ倍増。上位16人の選抜メンバーについても、宮脇咲良(さくら)さん(16)が11位にランクイン。指原さんと合わせると2人が選抜入りを果たし、山本彩(さやか)さん(20)しかランクインできなかったNMB48と逆転した。

   例年との比較はできないが、80位圏内ではHKT48は13人がランクインし、やはりNMB48の12人を上回った。

HKT票は56%増、「指原率」は63.7%から38.5%に大幅ダウン

11位で選抜入りを果たした宮脇咲良さん。「私のライバルは、さっしーです」と宣言した
11位で選抜入りを果たした宮脇咲良さん。「私のライバルは、さっしーです」と宣言した

   13年のHKT48は指原さんの「一極集中」だったのに対して、14年は各メンバーが着実に得票を伸ばしているのが特徴だ。64位圏内のうち、20人が圏外から新たにランクインし、20人が13年から票数を伸ばした。伸び率が高かったのは、HKT48の朝長美桜(みお)さん(15、96.0%増)、AKB48の武藤十夢(とむ)さん(19、85.5%増)、HKT48の兒玉遥さん(17、84.9%増)、前出のHKT48宮脇さん(72.9%増)、握手会で負傷したAKB48の入山杏奈さん(18、48.7%増)の順。上位5人中3人をHKT48が占めている。

   結果として指原さんへの「一極集中」も大幅に緩和されたようだ。64位圏内で比較すると、13年はHKT票23万6248票のうち63.7%にあたる15万0570票を指原さん1人が集めていたのに対して、14年はHKTの36万8655票中、指原さんの票は38.5%にあたる14万1954票だった。

   ここから分かるように、指原さん自身の得票は13年比で5.7%減少している。対する渡辺さんの得票は同57.9%増の15万9854票で、指原さんからすれば、一極集中の緩和が順位の逆転を許した一因だとの見方もできる。

メンバーをテレビ番組で売り込んだ結果「指原のファンがほとんどHKTに流れてる」

   この可能性については、指原さん自身が強く意識していた節がある。5月24日に放送された「AKB48 SHOW!」(NHK BSプレミアム)の高橋みなみグループ総監督(23)との対談の中で、連覇の見通しについて聞かれ、指原さんは

「獲りたいけど、やっぱ状況を見てると、厳しいな、とも思う」

と明かしている。その理由として指原さんが挙げたのが、劇場支配人としてHKTのメンバーをテレビ番組などで売り込んだ結果として「指原のファンがほとんどHKTに流れてる」ことだ。対談では、

「『なんか最近さっしーは仕切ってばっかりだから、はるっぴ(兒玉遥さん)が滑舌悪いのかわいいから、そっちいくね』っていう人、めっちゃ多いの」

とも漏らしていた。この予想が、図らずも現実のものになった。

   指原さんのグループに対する貢献は大きく、順位発表後のスピーチでも指原さんに言及するメンバーが相次いだ。兒玉さんは

「HKT48は今年の総選挙でたくさんのメンバーがランクインして、さっしーのおかげなんじゃないかなと思ったりするんですけど…。さっしーは、いつも『私のおかげなんかじゃないよ』って言ってくれるけど、やっぱり先頭でいつも頑張ってくれていたので…」

と指原さんへの感謝の言葉を口にし、宮脇さんは

「私のライバルは、さっしーです」

と宣言。「指原超え」を目標に掲げた。

「本当に、人気も実力も知名度も全部(指原さんに)劣っているし、『そんなこと言って、何言ってんだ』と思う方もいると思うんですけど、私はHKT48は、さっしーを超える誰かがいないと、大きくなれないと思っています」

   フジテレビの特番でゲストとして解説していた大島優子さん(25)も、

「今回はHKTのメンバー、(入選者に)相当入ってますからね。本当にさっしーのおかげだと思いますよ」

と話していた。

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