2024年 4月 30日 (火)

明石家さんまがW杯西村主審の判定批判 「あれがPKならとんでもなく数増える」

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   サッカーワールドカップ(W杯)ブラジル大会の開幕戦、西村雄一主審の「PKの笛」が世界に波紋を広げている。反則をとられたクロアチア代表の監督は西村主審を猛批判し、各国のサッカーファンからも批判的な意見が少なくない。

   お笑い芸人の明石家さんまさんもラジオ番組で、西村主審の判定について「PKちゃうぞって」と苦言を呈した。

「気ぃ、遣いはったんやろね」とさんま節

   これまでもたびたびサッカーの主要な出来事にコメントしてきたさんまさんが、今回は西村主審のジャッジに物申した。2014年6月14日放送のラジオ番組「ヤングタウン土曜日」(MBSラジオ)で、日本時間13日に行われたW杯開幕試合、ブラジル―クロアチア戦の西村主審によるPKの笛に、

「(試合を)見てて、PKちゃうぞって」

と述べたのだ。番組出演者のひとりは「(クロアチアの選手がブラジルの選手を)後ろからつかんでいましたよ」と言うが、耳を貸さない。「あれPKとったら、とんでもなくPKの数が多くなるぞ」と主張。そのうえ「そんなに激しく(相手を)つかんでないって。ゴール前なら当たり前のこっちゃ」と続け、「厳しすぎる判断」に反発した。

   前回の2010年W杯南アフリカ大会で、西村主審は準々決勝のブラジル―オランダ戦を裁いた。この時はブラジルの選手を退場処分にしている。さんまさんは、これを引き合いに出してブラジルにPKを与えたのは「気ぃ、遣いはったんやろね」と笑いを誘い、あの場面で反則を取らなければブラジルの観衆から大ブーイングを受けてしまうから笛を吹いてしまったのだろう、と冗談を続けた。この辺は「さんま節炸裂」だが、こと判定については「あれがPKなら、えらいこっちゃ」と真剣そのものの声色に聞こえた。

   報道によると、西村主審の笛に対しては、さんまさんのように「正しくなかった」と考える審判経験者も一定数いるようだ。6月14日付のスポーツ報知電子版は、日本人審判に「西村判定」についてアンケートを実施。回答数400件のうち57%が「正しかった」、32%が「正しくなかった」だったという。

   審判員の資格を持ち、サッカーサイト「フットボールレフェリージャーナル」を運営する石井紘人氏は、「間違ったジャッジではないが、PKをとらなくてもよかったと思います」と話す。映像を見ると、ファールを受けたブラジルの選手の主張どおり、クロアチアの選手に肩をつかまれている。問題はこの行為が「プレーに影響しているかどうか」だという。石井氏は、ブラジルの選手が反則を「もらいにいっていた」と見たため「PKは厳しい」と考えるようだ。

今後の担当試合でFIFAの本音が分かる

   今大会では開幕戦以降、「手を使ったファール」を審判団は積極的にとっており、警告が出やすいようだと石井氏は見る。6月15日のウルグアイ―コスタリカ戦でも、フリーキックからコスタリカゴール前の競り合いでコスタリカの選手がウルグアイの選手の腰のあたりに抱き着いて倒したとして、主審は反則裁定を下し、ウルグアイにPKを与えている。

   西村主審にインタビューしたことがあるという石井氏は、その印象について「軽々しく受け答えせず、質問をじっくり考えて答えるタイプ」と話す。物言いも慎重だそうだ。一方で、Jリーグなどこれまでの審判経験から見るとジャッジは厳しめではないかと指摘する。今回のW杯開幕戦でも、複数の審判仲間から「西村さんならあり得る、玄人目線での判断」という声を聞いたと明かした。

   国際サッカー連盟(FIFA)の審判部トップは、西村主審のPK判定について、クロアチアの選手が左手だけでなく右手もブラジルの選手に触れていたと指摘。「手を使ったファール」として西村主審が判定を下した点を擁護した。一方でW杯の今後の試合で西村主審が再び笛を吹くかは言及しなかったという。石井氏は、これから西村主審がグループリーグでの試合を任された場合、「決勝トーナメント進出をかけたチームの激突を担当するか、既に敗退が決まった国同士の『消化試合』かで、FIFAが本音では西村主審の笛をどう評価したのかが分かるでしょう」と話した。

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