2024年 4月 24日 (水)

カネボウの白斑被害問題、混乱が長引く 治療費支払いが経営に与える影響は小さくない

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   カネボウ化粧品は、自社の美白化粧品で肌がまだらに白くなる「白斑」被害が出た問題で、治療が長引きそうな被害者を対象に休業補償などで1人数十万円の一時金を支払うことを決めた。

   症状が重く治療の長期化が想定される被害者には後遺症慰謝料に相当する補償も支払う。カネボウが白斑問題で商品の自主回収を公表してから2014年7月4日で1年。しかし、被害を訴える女性たちが全国で訴訟を起こすなど混乱は引き続いており、収拾のめどは立っていない。

被害者は全国で約1万9000人に上る?

「白斑」問題、未だ収束の見通し立たず(画像はカネボウのホームページ)
「白斑」問題、未だ収束の見通し立たず(画像はカネボウのホームページ)

   白斑問題は、美白成分「ロドデノール」を配合した化粧品が原因とされる。同社は2008年9月、この化粧品を発売、2011年10月に白斑の被害報告が初めて寄せられた。しかし、この時点では「病気による症状」と判断、商品回収などの適切な対応を取らず、問題が長期間放置されることになった。2013年5月に被害者を診察した医師から症例報告があったのを機にようやく会社として問題を把握、同7月に自主回収を発表した。被害者は全国で約1万9000人に上るとされる。

   自主回収以降、カネボウは親会社の花王と協力し、安全・安心のための対策や被害者救済に取り組んできた。発売前の新製品に関してはモニター試験をこれまでより長期間、多人数で行うなどの試験を強化、花王と一体化となってさまざまな再発防止策に取り組んだ。

   被害者に対しては、通院で会社などを休むことになり、収入が減った分を償う休業補償などを行うことを13年秋まで決定。支払いは被害者の症状が回復した後に行うとしていたが、14年6月には精神的苦痛に対する慰謝料と休業補償などは、被害者の希望があれば回復する前に支払うと決めた。

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