2018年 7月 19日 (木)

福島市、「放射線に負けない体づくり」呼びかけ 「表現が不適切」「風評被害助長」などの批判で文言修正

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   福島県福島市が「放射線に負けない体を作りましょう」と呼びかけ、市公式サイトにチラシを掲載した。ネットでは「負けない」という表現が不適切ではないかという声があり、市にも問い合わせがあった。

   数日後に市は謝罪し、サイト上の文言も変更された。しかし一部では、依然として非難の声があるという。

「放射線の影響を受けにくい」に変更

「放射線に負けないからだをつくろう『食生活のポイント』」
「放射線に負けないからだをつくろう『食生活のポイント』」

   福島市放射線健康管理室は2014年7月8日、市の公式サイトに「放射線に負けない体をつくりましょう」と題する文章を掲載した。日常生活であびる放射線量や、飲酒や喫煙などの生活習慣がどの程度の被ばく量に相当するかなどを4種類のチラシで伝えている。

   「食生活のポイント」と「生活習慣のポイント」というチラシでは、実際に「放射線に負けないからだ」を作るための注意点が載っている。食生活面では、放射性物質を取り込まない、速やかに排泄する、「放射性物質と性質が似ているミネラル」を食べて放射能物質を取り込みにくくする、整腸作用のある伝統食材を摂取することなどを推奨している。

   また生活習慣の面では「日常生活の中で心がけたいこと」として、室内の換気をはかる、洗濯物は日光に当てる、天気の良い日は布団を干す、外から帰ったら手洗いとうがいをすることが「ポイント」としてあげられている。

   これらの文章が17日ごろから、インターネット上で話題になり始めた。「タイトルが内容とミスマッチしている」「題目だけがひとり歩きしている」などネットユーザーの指摘を受け、管理室は18日夕方、ページのタイトルを「放射線の影響を受けにくい生活をしましょう」に変更し、

「『放射線に負けない』という表記は市民の皆さまに力強く生活していただきたいという思いを表現したものです」

などと謝罪文を掲載した。しかし、いまなおツイッターでは「内容は同じ」などと非難の声が出ている。

市の担当部署「掲載すべき情報を吟味する」

   放射線健康管理室に取材すると、チラシ制作の経緯を教えてくれた。初版が作られたのは2011年秋。まだ東日本大震災から半年だったため、その後に一部文言は更新されたが、当初から「放射線に負けない」の表現はあったという。しばらく市主催の講座などで配られていたが、14年春になって「正確な情報の周知」を目的として、現状にあわせた最新版を作成。これをサイトに載せたのが7月8日だった。

   SNSでの指摘以外に、電話でも「『負けない』という表現が不適切」「市民では背景がわかるが、状況がよく伝わっていない人には文字面だけが行ってしまう」「風評被害を助長する」などと指摘を受けたという。なお「食生活」と「生活習慣」のチラシには「放射線に負けない」の表現が残っているが、

「表現の仕方等、また今の状況にふさわしい内容かどうかも含めて、掲載すべき情報を今後吟味していく考え」

だと説明する。

   ネット上では「放射線に負けない」と同時に、市が出したとする「被曝しよう!」と書かれたチラシ画像も出回っていた。管理室もこの画像を確認しているが、チラシと別の画像を合成したもので、「まったく福島市とは関係ないもの」だと否定している。

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