2018年 11月 13日 (火)

トマトジュース売り上げ急失速 カゴメ苦戦の原因は消費税ではない

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   カゴメが、主力の野菜飲料の販売減に直面している。2014年7月25日に発表した2014年4~6月期連結決算は、トマトなど原材料価格の上昇もあいまって純利益が前年同期比53.3%減の7億9000万円となった。

   売上高は国内飲料の不振を海外事業の好調さがカバーしきれず、1.7%減の499億5500万円だった。国内は高級品の投入などで巻き返しをはかり、収穫期に入った海外事業をさらに育てる方針だ。

消費税率引き上げに伴う反動減だけなのか

カゴメが「トマト」でつまずいた(画像はカゴメのホームページ)
カゴメが「トマト」でつまずいた(画像はカゴメのホームページ)

   4~6月期の国内飲料事業の売上高は14.9%減の206億4800万円。全体の売上高の半分近くを占める屋台骨だけに衝撃は大きい。さらに原材料高騰や円安傾向の継続などが国内飲料事業の利益を圧迫し、赤字すれすれの4800万円に落ち込んだ(前年同期は12億4400万円)。ただ、カゴメは「消費税率引き上げに伴う反動減や他の飲料と競合した影響」と説明している。

   4~6月期決算発表に先立つ7月18日、カゴメは2014年12月期の連結業績予想を下方修正した。カゴメは今期から、決算の締めを3月から12月に変更。欧米で一般的なスタイルに変え、グローバル企業への脱皮を図る。それはともかく、今期(2014年4~12月)について、売上高は従来予想より3.0%減の1620億円、営業利益は24.6%減の46億円に引き下げた。カゴメは「野菜飲料に需要の低下傾向があり、7月以降もその傾向が残る」と見ていることを「主な理由」に挙げた。

   反動減が起きているのは事実だが、その要因は消費税率アップだけではない。

カゴメのトマトジュースがスーパーから消えた、その反動が

   2012年2月、「トマトに含まれる成分が、メタボリック症候群対策に効果がある」との研究成果を、京都大学教授らのグループが発表した。何とトマトジュースの中に、脂肪燃焼作用を有する成分があるというのだ。これが一斉に報道され、にわかにトマトブームが起きた。カゴメのトマトジュースがスーパーから消えた、というのは大げさだが、通常の2倍の売れ行きの状態が続き、2013年3月期は純利益が前期比5割以上増え、過去最高を更新した。

   しかし、赤ワインや納豆など、健康に良いとされた食品のブームが長続きしないのは常のこと。運動しないで好きなだけ食べていれば、トマトジュースだけ飲んだところで体重が減るわけもないのは子供でも分かる。

   カゴメの業績も2014年3月期に失速し、減収減益。「トマトブームの反動によるトマトジュースの落ち込みを他の飲料でカバーできず」(カゴメ)、国内飲料事業は前期比8.6%減となった。この傾向が今も続いているわけだ。

国産完熟トマトを原料に使った「高級品」に期待

   もともと、少子高齢化で国内食品市場はどこもかしこも頭打ちだ。持続的な成長を続けるのが難しい中、ふいに訪れたトマトブームという名の需要のあだ花だった。とはいえ、野菜飲料にコアな顧客は存在するので、大赤字になるということもない。そうした中でカゴメがテコ入れを計るのは国内高級品と海外。

   国内で8月5日に数量限定で発売するのは、その名も「トマトジュースプレミアム」。土づくりからこだわった国産完熟トマトを原料に、720ミリリットルで税別290円程度などと通常より2~3割高い価格とする。最近は家庭用ミキサーで作る野菜ジュースも流行しており、こうした「ライバル」にも対抗し、質にこだわる。

   一方、海外は期待が持てる。円安傾向も背景に今期は初の営業黒字も達成しそう。今は米国中心だが、今後は東南アジアなどで健康志向に応えて利益をあげたい考えだ。

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