2018年 11月 21日 (水)

「ミス・ワールド」、ビキニ水着審査廃止 1年前にはイスラム圏で反対運動起きた

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   世界各国を代表する女性たちが美を競う「ミス・ワールド」で、ビキニを着けての水着審査が廃止される。

   主催団体の女性会長が、雑誌に決意を語っている。大会のコンセプトにそぐわないとの考えのようだ。1年前には、大会開催地で「ビキニ審査反対」との抗議も受けていた。

「ビキニ姿の女性が行き来する姿、見なくていい」

単なるビューティーコンテストではない
単なるビューティーコンテストではない

   ミス・ワールドは英国・ロンドンで1951年に第1回コンテストが行われ、世界のミスコンテストの中で最も歴史が長い。2014年の大会は12月17日、南アフリカ代表の女性が選ばれ、幕を閉じた。

   そのミス・ワールドから、2015年以降はビキニ姿の審査が消える。複数の欧米メディアが報じたが、中でも女性ファッション誌「エル」英語電子版が2014年12月15日付記事で、主催団体会長・ジュリア・モーリー氏の声を詳しく伝えている。今大会のリハーサルの席で、「本当に嫌。ビキニ姿の女性が行き来する姿なんて、見なくていい」と語ったという。「誰のお尻がほかの女性より2インチ(約5センチ)大きい、なんてどうでもいいこと。女性たちのお尻を見るのではなく、彼女たちが何を話すかに耳を傾けるのです」と続けた。外見だけでなく内面の美しさを注視すべきということだろう。

   公式ウェブサイトには、ミス・ワールドのスローガンとして「目的のある美」と書かれている。「美貌のほかに知性や個性も選考の基準」というのだ。1か月と長期の大会期間中にさまざまな審査が行われ、20人の最終選抜者の中から栄冠に輝くのはたった1人。主催団体の「ミス・ワールド機構」(英国)は創設以来、2億5000万ポンド(約467億円)を恵まれない子どもたちへの寄付に当て、国際貢献や女性の地位向上に努めている。こうした高い志を共有していることも、ミス・ワールドを目指す女性には求められるようだ。

   世界的なミスコンとしては、ほかに「ミス・ユニバース」が有名だ。米実業家ドナルド・トランプ氏の財団が出資しており、ビキニ審査が重要な要素のひとつを占めている。「エル」の記事によるとモーリー氏は、「(ビキニによる)『キュート』なイメージは私が(大会から)ぜひ排除したい」と明言している。

   米ABCニュース電子版は12月18日、ミス・ワールド米国統括団体代表がビキニ審査廃止について「(ミス・ワールドは)単なるミスコンではなく、『目的のある美』のためのもの。ビキニ着用が目的のあるものとは思えないのです」と語ったと報じている。

インドネシアで女性の肌の露出に反発、抗議デモ

   主催団体にとってミス・ワールドに選ばれた女性は、「ビューティークイーン」ではなく「大使」であると、ABCニュースの記事に書かれている。その称号にふさわしい女性として、社会のために何ができるかが問われるようだ。

   1951年の第1回大会は、当時広まりつつあったビキニを着た女性の「美人コンテスト」だったという。現会長は創設者の妻で2001年の大会から引き継いだが、時代の変化もありその頃からビキニ審査を好ましく思っていなかったようだ。こう考えると、打ち切り決定は時間の問題だったのかもしれない。

   ただ、その決断を早めた可能性のある出来事が1年前の2013年に起きている。この年の開催場所はイスラム教国、インドネシア。大会が始まると、女性が肌を露出するのを禁じるイスラム教の信者による抗議デモが各地に広がり、イスラム急進派は大会の中止を求めた。

   このため主催者側はビキニコンテストを中止し、イスラム教への配慮を見せたという。こうした混乱や反発は、今後も予想される、まして大会の理念に合わないと会長自身が考えていたとなれば、ビキニ審査を続ける意義などないと、廃止の流れが加速したとも考えられる。

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