2024年 4月 19日 (金)

前原元外相ブチ切れ「反省をすべきだよ!」 安倍首相の「日教組やじ」説明に納得せず

初めての方ご注目!プロミスなら最短1時間融資でお急ぎでも大丈夫!

   衆院予算委員会で、2日連続でヤジをめぐる応酬が続くという異例の事態だ。2015年2月19日、民主党議員が西川公也農水相の献金問題について質疑している途中に、安倍晋三首相が突然「日教組!」とヤジを入れたのが発端だ。

   日本教職員組合(日教組)は民主党の有力な支援団体として知られているが、議員は「日教組のことなんか私話してないじゃないですか!」と反発し、翌2月20日には前原誠司元外相がヤジについて安倍首相を追及。安倍首相が反論めいた答弁をしたため、前原氏が「反省をしなさいって言ってるんですよ。反省をすべきだよ!」と激高する一幕もあった。

「日教組のことなんか私話してないじゃないですか!」

安倍首相の「日教組」ヤジは「延長戦」に突入した
安倍首相の「日教組」ヤジは「延長戦」に突入した

   安倍首相の「日教組」ヤジがあったのは、民主党の玉木雄一郎衆院議員の質疑の時間だ。玉木氏は、西川農水相が砂糖の関係団体から献金を受けたことを「ダミー会社を迂回させた脱法的な献金」だと問題視。

「法の趣旨を考えると、こんなことを許している法律は改正すべきなんですよ!」

などと訴えた。そこに安倍首相が

「日教組!日教組!」

とやじった。玉木氏は

「総理、ヤジを飛ばさないでください。今私話してますから、総理。ヤジを飛ばさないでください総理。これ、真面目な話ですよ!政治に対する信頼をどう確保するかの話をしているんですよ」

と強く反発したが、安倍首相は「日教組!日教組どうすんだ!日教組!」と続け、玉木氏はさらに

「日教組のことなんか私話してないじゃないですか!」

と声を荒らげた。大島理森委員長も

「いやいや、総理もちょっと静かに」
「ヤジ同士のやりとりしないで、総理もちょっと」

などと安倍首相を注意するほどだった。

   玉木氏は旧大蔵省出身で、日教組とのつながりは知られていない。この時点で意味不明に見えた「日教組」ヤジの意味は、翌2月20日のやり取りで明かされた。

民主党は「日本教育会館」と日教組は別法人で問題ないと説明していた

   前原氏から

「厳しく反省をしていただきたい。一言お願いします」

とヤジ問題への発言を求められた安倍首相は、

「事実誤認が明らかである場合は、私がそれを思わず訂正したこともあるが、今後、静かな討論に心がけたいと、与野党お互いにそういう雰囲気を作っていくように、私も心がけていきたい」

と答弁。これに対して前原氏は

「ちょっと反省が足りないんじゃないですか?」
「農林水産大臣のときに、なんで日教組が出てくるんですか?そこでヤジを飛ばしたのは総理自身でしょう?」

と「日教組」ヤジの意味をただした。これに対して、安倍首相はこう答弁した。

「言わば日教組は補助金をもらっていて、そして、教育会館というものがあるが、その教育会館から献金をもらっている議員が民主党にはおられる。それに対する質問を、かつて我が党がした時に、『これは別の団体だから関係ない』というのが、当時の民主党の政府としての大臣が答弁した見解であった訳でありますから、それをどう考えるかという指摘をしたところ」

   自民党は野党時代の2012年、日教組の支援を受けている民主党の神本美恵子参院議員が、日教組の本部ビルに後援会事務所や政党支部を置いていることを追及した経緯がある。当時、民主党は日教組の本部ビルを所有する「日本教育会館」と日教組は別法人で問題ないなどと反論していた。 今回、西川農水相も献金を受けた「精糖工業会」と「精糖工業会館」とは別法人で違法性はないという説明をしており、安倍首相としては民主党の追及が、いわゆる「ブーメラン」になりうることを指摘する狙いがあったとみられる。

最後は大島委員長が「お互いに注意していこうではございませんか」ととりなす

   この答弁に対して、前原氏は

「これは全く反省してないですね、あなた。そのとおりだって、昨日は西川さんのいわゆる献金疑惑について玉木議員が質問して、それに対して、あなたはそこからヤジを飛ばしてたんですよ。聞かれたそれを答弁するなら分かりますよ。それを開き直って、また抗弁する。全然反省が足りないじゃないですか。反省をしなさいって言ってるんですよ。反省をすべきだよ!」

と激高。前原氏へのヤジも相次ぎ、前原氏は

「何が『偉そう』だ!」
「この議場でその答弁席からヤジを飛ばす方が品位に欠けるじゃないですか。しっかりと反省をすべきですよ!」

と言い返した。結局、大島委員長が

「お互いにそこは、この権威ある予算委員会を実りある議論をするためにも、お互いに注意していこうではございませんか」

などととりなし、前原氏は

「まあ、こんなくだらんことで5分も時間を使うというのは本当に情けない話」

と吐き捨てるようにして「本題」の在日本朝鮮人総連合会(朝鮮総連)中央本部ビルの売却問題に関する質問に移った。

姉妹サイト
追悼
J-CASTニュースをフォローして
最新情報をチェック
電子書籍 フジ三太郎とサトウサンペイ 好評発売中