2024年 4月 24日 (水)

韓国・現代自動車、中国市場で急失速 トヨタなど好調日本車に押された?

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   世界一の自動車市場となった中国で、韓国車の売れ行きが急速に悪化している。

   中国の自動車市場は2015年に入って以降、景気の減速で全体的に伸び悩んでいるが、そうした中で日本車の好調ぶりが目立っていることが、韓国車「失速」の背景にあるといわれる。

  • 韓国車、中国市場で急ブレーキ!(画像は、現代自動車の「ソナタ」)
    韓国車、中国市場で急ブレーキ!(画像は、現代自動車の「ソナタ」)
  • 韓国車、中国市場で急ブレーキ!(画像は、現代自動車の「ソナタ」)

現代自動車 新工場を着工、過剰投資の恐れも

   「中国市場は最近になって、自動車販売の不振が鮮明になっている」と、日本総合研究所調査部の上席主任研究員、向山英彦氏は指摘する。

   中国汽車工業協会によると、中国の自動車販売台数(出荷台数ベース)は、2015年上半期(1~6月)に前年同期比1.4%増の1185万300台にとどまった。

   ここ数年、中国の自動車市場は安定的に伸びてきたが、伸びは鈍化。14年は、13年の伸びを下回る6.9%増だったが、15年は4月以降3か月連続で前年割れとなるなど、急ブレーキがかかりはじめた。「基本的には、景気の減速が影響していると考えられます」と、向山氏はいう。

   なかでも、韓国の現代自動車の不振は著しい。同社の15年上半期の営業利益は前年同期比17.1%減、売上高は1.4%減、当期純利益は13.%減とさっぱり。全体の販売台数も251万5777台で前年同期と比べて3.2%減った。韓国経済の不振も響いているが、とくに中国市場での販売不振が顕著で、上半期の販売台数は5.8%減の81万3400台だった。

   現代自動車にとって中国は最大の市場だ。2002年に北京現代汽車を設立。08年に第2工場を、12年には第3工場を稼働させた。それに伴い、販売台数も大きく伸びた。

   販売の拡大を背景に、生産能力をさらに拡張。15年中に商用車工場(四川省)を稼働するほか、4月に乗用車の第4工場(河北省)、6月に第5工場(重慶市)の建設に着工。乗用車の2工場が稼働すれば、生産能力は現在の年間121万台から181万台に増加する。

   その矢先に、販売に急ブレーキがかかったわけだ。

   向山氏は「5月は前年比12.1%減、6月は30.5%減と販売が急減。それを受けて、現代自動車は韓国と中国で減産をはじめました」とし、現代自動車の販売減少と減産で、韓国の対中国部品の輸出額が15年上半期に3.6%減(13年は25.7%増、14年は8.8%増)となるなど、影響が広がりはじめているという。

   向山氏は、「現代自動車はSUV(多目的スポーツ車)の生産を増やし、年後半には新型ツーソンも投入する予定なので、中国での販売の巻き返しが期待されます」としながらも、「むしろ懸念されるのは過剰生産で、15年に2工場を着工に踏み切ったため、販売が伸びなければ過剰投資になる恐れがあります」とも指摘。厳しい状況が続きそうだ。

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