2018年 8月 17日 (金)

「どんな食事にも合う」がコンセプト 味にこだわった機能性ノンアルビール

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   アルコール成分を含まない「ノンアルコールビール」が人気だ。当初はアルコールを控えなければならない場面でビールの代わりに飲む想定だったが、市場に定着した今日では多様なシーンで選ばれるようになってきた

   キリンビールが2015年6月16日に発売した「パーフェクトフリー」は、「ノンアル飲料」では初の機能性表示食品だが、同時に「味わい」にもこだわりをもって開発されたという。

  • 「パーフェクトフリー」について説明するキリンマーケティング部の中川紅子さん
    「パーフェクトフリー」について説明するキリンマーケティング部の中川紅子さん
  • 「食事の時に一番飲みたい」と思ってもらえるノンアルビールに、とアピール
    「食事の時に一番飲みたい」と思ってもらえるノンアルビールに、とアピール

「ママ友会」やダイエットにと女性市場拡大

   ノンアルビールは、キリンが2009年「キリンフリー」を発売して以降、競合メーカー各社が続々と追従して市場が拡大した。健康に対する意識の高い消費者が好んで飲むため、キリンでは「新しい価値を提供できないか」との観点から「パーフェクトフリー」の開発を本格化させたという。

   缶の上部、緑の地色に白抜きで「脂肪の吸収を抑える」「糖の吸収をおだやかにする」の文字が目立つ。成分として含まれる「難消化性デキストリン」の働きによるものだ。キリンでは、この成分の入った「メッツコーラ」が特定保健用食品(トクホ)として認められた実績がある。エビデンスが多く「信頼性の高い成分」として、過去に出された多くの論文を精査した末に消費者庁に申請、機能性表示が承認された。

   ノンアルビールも通常のビール同様、食事と一緒に飲む場合が多い。ビール好きの人が「運転しなければならない」「休肝日を設けたい」との理由から、ノンアルが選ばれることを想定していた。その後、女性が日中にリフレッシュを求めたり、「ママ友」同士で集まってリラックスしたりするときに飲まれるようになった。ダイエット志向の主婦にも好評で、広がりを見せてきた。そこで、脂肪や糖の吸収を抑えるような機能性をもたせることで「心おきなく食べられる喜びを伝え、また代替の飲み物ではなく生活の一部として、気軽に飲める」点を訴求していると、キリンマーケティング部ブランドマネージャーの中川紅子さんは話す。

   もうひとつ、開発の際にこだわったのが「おいしい味」だ。「ビールではないが、ビールの味を求めている」人は多い。機能性を維持しつつビールらしさをどこまで追求するかは、苦労もあったようだ。

第3のビール開発で培った技術を生かした

   ブランドマネージャーの中川氏によると、味の面では、いわゆる第3のビールのキリン製品「のどごし」で活用された技術が生かされたという。

「パーフェクトフリーの主原料は、のどごしと同じ大豆たんぱくです。のどごしの飲みごたえや『ビールらしさ』を担っている原料を用いました」

   どんな食事に合わせてもおいしい、というコンセプトもある。通常のビールなら、例えば揚げ物や焼き鳥と相性抜群だが、こうした「おつまみ」を朝昼晩と毎回食べるわけではない。あまり「ビールらしさ」を徹底しすぎると、今度は合わない食べものが出てくる恐れがある。「スッキリ、苦味、キレ」を重視しつつも、さまざまな飲食シーンにぴったりな味に仕上げる努力が続けられた。

   パーフェクトフリーと前後して、他社も健康志向のノンアルビールを出している。アサヒビールは3月に糖質やカロリー、プリン体ゼロをうたった「ドライゼロフリー」を、サッポロビールは5月にトクホの「サッポロプラス」を、またサントリーは4月、コラーゲン配合の「オールフリーコラーゲン」を、それぞれ発売して独自性をアピールする。

   そのなかでパーフェクトフリーは、「健康意識の高い人を中心にリピート率が高く、購入者の8割以上が『継続して飲みたい』との反応」を得ているという。目標は、「食事の時に一番飲みたい」と思ってもらえるノンアルビールだ。

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