2019年 12月 10日 (火)

道ならぬ恋はあなたのせいではない? 豪の大学が「不倫遺伝子」発見

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   夫や恋人がいるのに道ならぬ恋に走ってしまう女性――。文学や映画を彩る永遠のロマンだが、「実は遺伝子のなせるワザだった」という身もふたもない研究成果を2015年2月、オーストラリア・クイーンズ大学のチームが発表した。チームは、特に女性に影響を与える「不倫遺伝子」として「AVPR1A」型遺伝子を発見、特定したとしている。

   研究は同大の心理学・神経科学・遺伝科学の合同チームで行われ、遺伝子が男女の性的行動にどう影響を与えるかを調べるため、既婚・未婚合わせて7378人の男女の協力を得た。過去1年以内にパートナー以外の者とセックスをした人は、男性で9・8%、女性で6・4%いた。そして不倫をした人たちの遺伝子を調べた結果、特に女性に「AVPR1A」(アルギニン・バイプレシンR1A)型遺伝子の特定変異が平均より多いことがわかった。一方、男性の場合は特に目立った違いはなかった。

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    燃えるような不倫の恋も、結局、遺伝子のなせるわざ?

女性に不倫をさせる遺伝子が、男性に離婚をさせる

   調査チーム主任のブレンダン・ツィーツ博士はこう語っている。

「男性はともかく、女性の不倫が意外に多いことに驚きました。この遺伝子は、暴力・冷酷・芸術創造・自由奔放・快楽追求・無償の奉仕......など、時に秩序に混乱を及ぼすような積極的な行動に関与することがわかっています。必ずしも不倫専門ではありませんが、これを持つ女性は非常に活動的です。この遺伝子が、パートナーを騙してでも大胆な行動に踏み切る原動力になったと考えられます」

   今回の研究では、女性にだけ影響を与えるとされたが、実は、「AVPR1A」型遺伝子は男性の「離婚遺伝子」「独身遺伝子」としても知られる。2008年にスウェーデン・カロリンスカ大学の「双子プロジェクト」で、遺伝子が夫婦関係(同棲も含む)に与える影響を調べた。特定の女性と5年以上関係が続いている552人の双子男性について、相手の女性の遺伝子と男女間のトラブルの関係を調査した。双子だと遺伝子の比較がしやすいからだ。

   その結果、「AVPR1A」型遺伝子の特定変異を1つ以下しか持たない男性では、問題を抱えている人は5%しかいなかったが、特定変異を2つ以上持っている人では、34%が離婚などの深刻な問題を抱えていた。また、独身でいる男性は、特定変異を2つ以上持っている人が多かった。つまり、「AVPR1A」型遺伝子の特定変異が多いほど女性は不倫をし、男性は離婚をする傾向がみられるわけで男女関係がうまくいかなくなるようだ。

貞淑なネズミを奔放なネズミに変える魔法の物質

   ところで、「AVPR1A」型遺伝子とは、いったい何者なのだろうか? この遺伝子が注目されたのは、2001年に発表された野生のハタネズミの研究からだ。ハタネズミの仲間は一夫一婦制の種と、自由恋愛の種に分かれる。両者を分けているのが脳から分泌される一夫一婦制を促す物質の「アルギニン・バイプレシン(AVP)」とわかった。そして、その物質を体に取り込む受容体の遺伝子が「AVPR1A」型なのだ。

   「AVPR1A」型遺伝子が多いと、AVPを多く取り込むので一夫一婦制になる。逆に「AVPR1A」型遺伝子が変異をして、AVPを取り込むことができなくなると自由恋愛になる。実際、ハタネズミの実験では、遺伝子を操作して、貞淑な一夫一婦制のネズミを奔放な自由恋愛のネズミに変えることに成功している。

   人間の場合はどうか。もちろん、こうした研究には「たかが遺伝子1つで男女の問題が影響を受けるほど、人間は単純ではない」と否定的な専門家は多い。親が自由奔放だから子どももそうだとは限らない。私たちは両親から1つずつ「AVPR1A」型遺伝子をもらい、様々な組み合わせで変異を生みだす。それがある特定の変異になると、パートナーを泣かせる結果になるらしい。

   自由恋愛を謳歌しているアナタ、もし不倫がバレてしまったら、「ごめん、みんな遺伝子が悪いのよ」とあやまるのもアリかもね。

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