2024年 5月 1日 (水)

阿藤快さんが突然死した大動脈瘤破裂ってどんな病気?

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   人間味のある名脇役で、グルメ・旅番組のリポーターとしても活躍していた阿藤快さん(享年69)が2015年11月16日、自宅のベッドの上で亡くなっているのを訪れた事務所のスタッフが見つけた。死因は「大動脈破裂胸腔内出血」と診断された。スタッフの話によると、阿藤さんは、死亡の週間ほど前から背中の痛みを訴え、湿布を貼ったり、マッサージを受けたりしていた。これが予兆だったのか。「大動脈破裂胸腔内出血」とはいったいどんな病気なのか。

   日本血管外科学会のサイトによると、大動脈は、心臓から胸部や腹部にいたる、体の中心を貫く最も太い血管で、全身を走る血管のおおもとだ。直径は胸部で3センチ、腹部で2センチもある。動脈硬化が進み、血管が弾力を失い壁にコレステロールや老廃物がたまると、血管が瘤(こぶ)状に膨らむ。瘤が直径5センチ以上になると、血流をふさぎ、血管が破裂する。腹腔内に大出血し、ショックで意識を失い、そのまま死にいたることも多い。

  • 出血後の手術は助かる率が低くなる
    出血後の手術は助かる率が低くなる
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自覚症状はなく、出血すると杭を打たれる激痛が

   これが「大動脈瘤破裂」だ。50~70歳代が発症のピークで、平均年齢は65歳前後。圧倒的に男性がなりやすく、男女比は6~8:1だ。大動脈瘤破裂と似た病気に「大動脈瘤解離」がある。こちらは血管の壁が一気に破裂するのではなく、3層重なっている血管の壁が1層ずつはがれ(解離)、壁が裂けて大出血する。大動脈瘤破裂と違い、30~40代でも発症する人が多い。

   どちらも、大動脈瘤が少しずつ大きくなるので、出血するまで痛みなどの自覚症状がない。出血すると、胸や背中に杭を打ち込まれたような激痛が走る。阿藤快さんが背中の痛みを訴えた時は、すでに出血していたのか。

   大動脈瘤破裂・解離で命を落とした著名人は多い。歌手・大瀧詠一さん(享年65)、コメディアン・南伸介さん(享年52)、俳優・米倉斉加年さん(享年81)、漫画家・畑中純さん(享年62)、映画解説者・淀川長治さん(享年89)......など。

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