2024年 4月 24日 (水)

男の薄毛、薬の進歩で改善目覚ましい 将来はiPS細胞使った治療も実現できる?
銀座総合美容クリニック・正木健太郎院長に聞く

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   男性型脱毛症(AGA)に効果のある治療薬「プロペシア」が日本で認可されて10年。この間、薄毛治療は目覚ましい進展を遂げた。

   男性にとって深刻な悩みである薄毛はどんな治療法で、どこまで治るのか。薄毛治療に詳しい「銀座総合美容クリニック」の正木健太郎院長に、最新治療法や、「未来」について聞いた。

  • AGA治療の「未来」について語る正木健太郎院長
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波平さんは典型的なAGA?

――そもそも男性型脱毛症(AGA)とはどのような病気でしょうか。

正木 「簡単に言うと、『髪にとっての男性ホルモン』によって引き起こされる『ヘアサイクル』の極端な乱れです。髪は生え、成長し、そして抜けるという生え変わりのリズムを持ち、これをヘアサイクルと呼びます。ヘアサイクルは約2~6年で1周し、それを繰り返しますが、AGAを発症するとそのサイクルが極端に短くなります。すると、毛根は委縮し、未熟な細い髪が多くなって抜け毛も増えてくる、というわけです」

――原因は何なのでしょうか。

正木 「皆さんもよく知る男性ホルモン『テストステロン』です。これが体内の酵素(5α還元酵素)の影響で、私たちが『髪にとっての悪玉男性ホルモン』と呼ぶ『ジヒドロテストステロン』に変化します。すると、成長中の髪の毛に抜け替わりを促すシグナルが出て、抜け毛が増えるのです。そのシグナルの影響は『受容体』が集まる前頭部やつむじに集中します。
だからAGAの患者さんは前髪が後退してつむじが薄くなる一方、側頭部や後頭部の髪は残っているのです。分かりやすく言えば、『サザエさん』に登場する波平さんの頭は、典型的なAGAかも知れませんね。男性の薄毛に多い、額が後退してつむじが薄くなる症状は、その多くがAGAと考えて問題ないと思います」

――では、どれくらいになったら「病院へ行くべき」でしょうか。

正木 「前髪の伸びるスピードが落ちたな、細い毛が混じってきたな、と感じたら一度受診すると良いかも知れません。抜け毛の増加や、地肌が透けてきたといった症状であれば十分に治療の効果は期待できますが、薄毛になってからの年数が非常に長い場合はヘアサイクル自体が終わってしまっている可能性もあります。そうなると、改善が難しいこともあります」
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