2024年 5月 5日 (日)

【男と女の相談室】「清原逮捕」で懸念される常習性 「薬物抜いても依存症は残る」回復の道はどこに

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治療プログラムに参加し続けることが重要

   松本医師は、薬物を目の前に置かれても動じなくなる体質を手に入れるのは不可能と言い切る。ただし、「やめ続ける」ことはできるとも強調する。これこそが重要であり、半面とても難しい。

   やめ続けるための治療法のひとつは、「SMARPP」というプログラムだ。松本医師が自ら2014年11月5日の「視点・論点」(NHK)でこう説明している。

   米国の通所型コカイン・覚醒剤依存症治療プログラムを参考につくられ、患者は通院または入院して集中的に参加する。認知行動療法のワークブックを使って治療するが、本人が途中でプログラムから離脱しないような配慮が大切で、「患者が『次も来たい』と思うような雰囲気づくり」を心掛けているそうだ。例えばプログラムに参加するとコーヒーと菓子が用意されている、1クール終了したら賞状を渡す、無断欠席者にはメールで「次回の参加を楽しみに待っています」とフォローする、といった具合だ。

   もうひとつは、薬物による問題を抱えた人同士が集まって互いに助け合う「ナルコティクス・アノニマス」(NA)と呼ばれるプログラム。NAの日本公式サイトによると、薬物使用をやめたい人なら誰でも参加でき、匿名性が重視される。集まった人たちが各自の薬物経験や依存からの回復について話し合う、ミーティング形式がとられている。公式サイト上に全国で定期的に開かれているミーティングの情報が掲載されており、都合の良い日時、場所を選んで原則自由に参加できる。

   ただし、NAへの継続的参加が難しいような重篤な依存症を抱える場合、松本医師が勧めるのは、田代さんが入っていた「ダルク」のような民間リハビリ施設だ。ダルクも全国各地で運営されている。依存症に悩む人たちが一定期間入所して共同生活を送り、お互いの経験を話すグループミーティングを行なう。そして、ボランティアへの参加や薬物の怖さを訴える講演などの活動をしながら規則正しい生活を送り、回復を目指す。

   一度薬物に手を染めると、そこから抜け出すのは容易ではない。ただし回復した人も少なくない。もちろん清原容疑者にも、本人次第で立ち直りへの道は開けるはずだ。

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