栃木県の第三セクター鉄道会社、真岡鉄道が線路と平行して植えられている菜の花畑を「撮り鉄」と呼ばれる写真愛好家に荒らされたとして公式フェイスブック上で怒りを爆発させ「もう来ないで下さい」などと書いたところ、ネット上で「よくぞここまで言ってくれた!」などと喝采が上がり真岡鉄道への応援コメントが殺到した。しかし、「撮り鉄」から反発の声も真岡鉄道には多く寄せられているようで、担当者は「反響が大きくなりすぎた」などと頭を抱えていて、テレビ局などの取材を断っているという。「鉄道会社もファンも一丸となり戦う時期に来た」真岡鉄道は2016年4月11日に公式フェイスブックに、線路脇の菜の花畑が荒らされている3枚の写真を掲載し「どう感じますか?踏みつけられた菜の花。何を撮影したいのですか?たかが菜の花?綺麗に咲いている菜の花を踏みにじって何も感じないのでしょうか?」と怒りを爆発させた。線路そばで撮影している人はほとんどが敷地に侵入する違法行為をしているが、今まではグレーゾーンとしていたものの、今回はあまりにも酷すぎ、少ない人数で運営しているため警備などに人手はかけられないため、今後は地元警察に協力を仰がざるを得ない、と判断したとしている。「この投稿を見て、もしも該当するような事をされてしまった方がいらっしゃいましたら今後はそのような事を絶対にしないでください。関係無い、今迄通り好き勝手やる、そう思った方はもう来ないで下さい」と結んだ。これがネット上で大反響となり、真岡鉄道のフェイスブックには、「よくぞここまで言ってくれました!鉄道会社として、ダメなものはダメとはっきり言ったほうが良いです」「こういう時だけやって来る撮り鉄さんたちですね。その場にいると、殺気立ったこの方々に怒鳴られたりもします。怖いので私は近づきません」「悲しすぎますね。シェアさせていただきます。鉄道会社もファンも一丸となって戦わないといけない時期に来たのかもしれません」などといった応援と激励のコメントが殺到した。「一方的に来るなじゃなくて、もっと話し合えよ」真岡鉄道の担当者にJ-CASTニュースが話を聞くと、菜の花畑は桜並木と一緒に真岡市熊倉町の北真岡駅から観光施設「真岡りす村ふれあいの里」付近まで約800メートルのレール脇に連なっている。もともとこの区間は国内有数の眺望を誇る撮影スポットで、1994年にSLを走らせてからさらに人気が高まった。菜の花畑と桜並木はSLが走る前から住民のボランティアによって観光を盛り上げようと整備されたもの。「撮り鉄」と呼ばれる写真愛好家はここ数年急に増え出して菜の花畑が荒らされる被害が続いてきた。特に今年は酷く、撮影のための場所取りで菜の花を踏みつけるだけでなく、脚立に鎖を付けて置くなどの行為があった。土日になると100人ほどの「撮り鉄」が集まり線路わきの菜の花畑を占拠する。40代以上の大人が多いのだという。フェイスブックで注意を促したことで今後の被害は減るのではないか、と思われたが必ずしもそうではないらしい。「反響が大きすぎたんですよ。たくさんの意見が寄せられていまして、それが支援や応援が多いというわけではないんです。テレビを含め何社ものメディアからの取材依頼が来ていますが、これ以上騒ぎがおおきくならないように断っている状態です」と苦悩の思いを打ち明けた。どんな意見が寄せられているのかは語らなかったが、ネット上には、「一方的に来るなじゃなくて、もっと話し合えよ」「わざわざ盛り上げに来てやってるのに来るなとか何様のつもりだよ」「菜の花なんて雑草みたいなもんだろいいじゃんどうでも」「鉄道会社からすりゃあ、金を落とさない撮り鉄なんか客でもないしな」などといった意見も掲示板に出ている。
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